ずっと真夜中でいいのに。ライブ映像で体感するきめ細やかなクリエイティビティ 妥協なきステージから垣間見えた本質

 そう、ずとまよの音楽は本質的にカウンターミュージックなのだ。自分は、例えばロックでもヒップホップでも特定のジャンルに紐づけてその音楽の精神性を語ることを好まないが、2022年の夏、いわゆる「ロックフェス」の現場や配信を通してずとまよに出会った人たちが不意を突かれたのも、あの何にも媚びず、どこにも妥協がないステージを通して、そのことに初めて気づかされたからなのではないだろうか。そういう人たちにも、是非この『ZUTOMAYO FACTORY「鷹は飢えても踊り忘れず」』を手に取ってもらいたいし、今後の単独公演にも足を運んでもらいたい。

 それにしても、改めてこうして映像作品で2日間のライブを見て痛感させられるのは、ずとまよのキラーチューンの多さとそのバリエーションの幅だ。1日目と2日目で演奏されたのはそれぞれ20曲。そのうち日替わりは6曲だったので、曲目としては2日合わせて26の楽曲がパフォーマンスされたわけだが、両日とも演出上の要にもなっていた「機械油」「彷徨い酔い温度」のようなエクスペリメンタルな数曲を除いて、ほとんどの曲が最高のポップソングとしての飛躍力と破壊力を備えていて、しかもどの曲もバラバラな個性を放っている。そんなずとまよのキラーチューンリストに、来月また2つの曲、「消えてしまいそうです」と「夏枯れ」が加わる(一足早く映画『雨を告げる漂流団地』観ました)。夏が終わっても、ずとまよのピークシーズンは続く。

映画『雨を告げる漂流団地』本予告映像【9月16日(金) Netflix全世界独占配信 & 日本全国ロードショー】

※1:https://realsound.jp/2022/05/post-1020707.html

■リリース情報
『ZUTOMAYO FACTORY「鷹は飢えても踊り忘れず」』
2022年8月24日(水)リリース
・初回限定盤Blu-ray2枚組:¥8,800(税込)
魔導書パッケージ仕様
『[day1 “memory_limit = -1”]』、『[day2 “ob_start”]』両日の全楽曲収録
『[day2 “ob_start”]』のみ特別副音声にて「ACAね ライブ反省会 ソロ」収録

・通常盤Blu-ray1枚組:¥4,950(税込)
※初回限定盤、通常盤共にプレイパス®対応

<収録内容>※初回限定盤/通常盤共通
『[day2 “ob_start”]』
0)不変100y“ob_start”
1)ばかじゃないのに
2)低血ボルト
3)勘冴えて悔しいわ
4)マイノリティ脈絡
5)JK BOMBER
6)違う曲にしようよ
7)機械油
8)彷徨い酔い温度
9)袖のキルト
10)MILABO
11)脳裏上のクラッカー
12)Dear.Mr「F」
13)暗く黒く
14)お勉強しといてよ
15)ミラーチューン
16)あいつら全員同窓会
17)秒針を噛む
_Additional
18)またね幻 (希求)
19)サターン (ろんりー)
20)正義

<初回限定盤特別映像>
『[day1 “memory_limit = -1”]』
0)抗いbug”memory_limit = -1”
1)眩しいDNAだけ
2)ヒューマノイド
3)勘冴えて悔しいわ
4)マイノリティ脈絡
5)ハゼ馳せる果てるまで
6)違う曲にしようよ
7)機械油
8)彷徨い酔い温度
9)夜中のキスミ
10)MILABO
11)脳裏上のクラッカー
12)Dear.Mr「F」
13)正しくなれない
14)お勉強しといてよ
15)ミラーチューン
16)あいつら全員同窓会
17)秒針を噛む
_Additional
18)Ham (代償)
19)サターン
20)正義

ずっと真夜中でいいのに。公式オフィシャルサイト

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