石崎ひゅーい、親友 菅田将暉も登場したメジャーデビュー10周年記念ライブ リスナーへの熱い想い伝えた特別な一夜に

 ライブ終盤、ゲストとして、親しい友人である菅田将暉がステージに登場して、2人で「さよならエレジー」を披露。サビにおける2人のコーラスワークが非常に美しかった。「花瓶の花」のリリースタイミングにおける対談で初めて交流した時の思い出話に花を咲かせた後は、菅田への提供曲の一つである「虹」を歌唱。先ほどのハモリとは異なり、ラストのユニゾンパートにおける2人の声の重なり合いが力強い響きを放っていた。

 そして続けて、8月にリリースされるコラボ新曲「あいもかわらず」が初披露される。菅田は、初めてこの曲のデモを聴いた時に「熟成されたチーズのよう」と語ったというが、石崎のメロディメーカーとしての真髄が見事に発揮された晴れやかなミドルバラードだ。2人のコラボはこれから先も続いていくことを確信させてくれるような名曲にして、名演であった。

 終盤のMCで、石崎は「みんなが、あなたが、僕の歌の物語の主人公でい続けてください」と力強く告げた。その後に披露された「アンコール」と「僕がいるぞ!」、そしてラストナンバー「ファンタジックレディオ」の3連打を通して生まれたフロアの熱気は、本当に凄まじかった。同曲の〈あー君の事が好き!〉という歌詞を、〈石崎ひゅーいと出会ってくれたあなたのことが好き!〉と歌い叫び、そして「これからもついてきてください。よろしくお願いします」という頼もしい言葉によって締め括られた今回のライブ。石崎のリスナーに対する熱い想いは、この2時間を通してしっかりと伝わったし、その逆も然りだろう。お互いへの感謝と信頼の深さを確かめ合うことのできたライブを経て、石崎は11年目の旅路を歩み出していく。これからも、彼が音楽を通して描いていく新しい物語を追いかけ続けていきたい。

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