関ジャニ∞メンバー分析 第1回:大倉忠義、人知れぬ努力続けるスタンス 後輩へ継承する“ジャニーズイズム”
新境地を切り開き、俳優としても増す存在感
そして筆者が注目したいのが、俳優としての大倉である。デビュー以降、ドラマ『必殺シリーズ』(テレビ朝日系)、ドラマ『ヤスコとケンジ』(日本テレビ系)などで先輩との共演を経て、2014年には民放連続ドラマ初主演となる『Dr.DMAT』(TBS系)で災害派遣医療チーム(DMAT)の医師役を演じるなど、着々とキャリアを積んでいる。また、昨年主演を務めたドラマ『知ってるワイフ』(フジテレビ系)で演じた剣崎元春の優柔不断な“クズ旦那っぷり”がハマり役と大きな話題に。映画『大奥』の鶴岡役でも感じた、飄々としていながらつかみ所のない、気弱な二枚目を演じさせたら彼の右に出るものはいないという印象を強めた。
そして、大倉が俳優として揺るぎない存在感を発揮したのが、2020年の主演映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の大伴恭一役であった。恋愛映画の名手でもある行定勲が監督を務めた同作で、大倉は成田凌が演じた今ヶ瀬渉との美しくて切なく、そして複雑な恋愛模様を演じてみせた。監督も「彼の持っている本質じゃないと表現できない不可解さが、彼が演じた恭一の中にちゃんと根付いている」とコメント(※2)し、大倉の繊細でリアリティのある演技は原作ファンからも高い評価を得た。
同じく俳優としての活躍が目覚ましい北山宏光(Kis-My-Ft2)とは大倉が上京した頃からの旧知の仲であることが知られているほか、同じく俳優として躍進中である後輩の永瀬廉(King & Prince)も先日『スッキリ』(日本テレビ系)で憧れる先輩として大倉の名前を挙げ、プライベートで交流があることも告白。同じく『A-Studio+』(TBS系)にゲスト出演した道枝駿佑(なにわ男子)も、プロデュースしてもらった大倉への感謝の言葉を口にしている。
関ジャニ∞としての活動のほか、俳優やプロデューサーとして才能を発揮する大倉であるが、メンバーに対しては昔と変わらず末っ子らしい屈託のない姿を見せる。丸山隆平の繰り出すギャグに、大倉のトレードマークである大きな口を開けて全力で笑う笑顔は、多くのeighterたちの宝物である。
※1:『Dance SQUARE』vol.48
※2:https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c030100/