TWICE ナヨン、元IZ*ONE イェナ、Red Velvet ジョイ……ソロ活動も好調なK-POPメンバー

Red Velvet ジョイ、挑戦のリメイクアルバム

 以前から数々のOSTをリリースしていたRed Velvetのジョイ(JOY)は、2021年5月31日にスペシャルアルバム『Hello』でソロデビュー。同作には、韓国の大衆音楽の全盛期とも言われる1990〜2000年代の人気曲のリメイクが全6曲収録されている。“親子が一緒に共感して聴ける歌” をイメージし、ジョイ自身が彼女のボーカルとマッチする曲を選んだという。

 カバーアルバムでのソロデビューはめずらしく、ジョイ自身も「初のソロアルバムをリメイクアルバムとして出すというのは大きな挑戦でしたが、こうしてたくさん愛してくださって日々幸せです」と語った(※4)。

 中でも、タイトル曲「Hello」に注目したい。同曲は希望の中にも慰めてくれるような優しさがあり、数ある楽曲の中で彼女自身が積極的にタイトル曲として推した一曲。特に曲の冒頭の歌詞、 “寂しい日々よ みんなさよなら / 私の心の中の涙も もうさよなら”が象徴的だ。同作がリリースされた2021年5月といえば、コロナ禍になり1年が経ったものの以前のような生活には戻れていないタイミング。原曲がリリースされた2003年も、IMF危機の余波で多くの人が大変な時期を過ごしていた。原曲の歌手パク・ヘギョンも「元気が出る歌詞を書くことに重点を置いて作業をした」と説明している(※5)。この「Hello」は、大変だった過去を忘れて新しい今日を迎えようというメッセージで人々の希望となっており、ジョイが心を打たれてタイトル曲に選んだのもうなずける。

 MVでは、子どもと犬と一緒に旅に出るジョイの姿が描かれている。海、山、草原で展開される美しい映像が、彼女の甘く爽やかな歌声と見事にマッチしたことで、暗く沈んだ気分を吹き飛ばし、清々しい初夏を感じさせてくれる。

JOY 조이 '안녕 (Hello)' MV

 軽快なブラス演奏に疾走感のある編曲で生まれ変わった「Hello」は、ジョイが願った通り人々の希望となり包み込むような優しさを持つ楽曲に仕上がった。そんな彼女は8月の『SMTOWN LIVE 2022 : SMCU EXPRESS@TOKYO』出演のため来日予定だ。グループの一員としての彼女の歌声が楽しみである。

 今回紹介した3人のソロ作品は、どれもアーティストの雰囲気とマッチした爽やかで明るい楽曲とMVが特徴だ。重低音がなく日常に溶け込むようなメロディも、ずっと聴いていたくなる理由だろう。そして、グループのキャリアで得た経験が、ソロで存分に活かされているように思える。1ファンとしては、さらに洗練された姿を見ることができて嬉しい限りだ。

 また、この夏はすでにソンミ、チョンハ、ヒョリン、ヒョナなど、K-POPガールズグループ出身のベテランソロアーティストも続々とカムバックしており、それぞれの色を存分に見せてくれている。今後もソロで活躍する彼女たちに注目していきたい。

※1:https://youtu.be/Tig4o9q1NlQ
※2:https://n.news.naver.com/entertain/article/016/0001938792
※3:https://youtu.be/oZYIFFoe4W8
※4:https://n.news.naver.com/entertain/article/052/0001596065
※5:https://n.news.naver.com/entertain/article/018/0004944783

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