稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾、それぞれがリスペクトし続ける“憧れの存在” 今につながる影響も

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾による毎月のレギュラー番組『7.2 新しい別の窓』(ABEMA、以下『ななにー』)。7月放送の#52では、『そして父になる』『三度目の殺人』『万引き家族』など数々の話題作を生み出し、最新作『ベイビー・ブローカー』が公開中の映画監督・是枝裕和が初登場し、トークを展開した。

 そのなかで、ひときわ盛り上がりを見せたのが、『ベイビー・ブローカー』で主演を務めるソン・ガンホへの想いを草なぎが熱く語る場面だった。そこで今回は、日本のトップアイドルとして駆け抜けてきた3人が、憧れ、影響を受けてきた人物について紐解いていきたい。

草なぎの“演技の師匠”:ソン・ガンホ

 草なぎのソン・ガンホ愛は筋金入りで、今ほど韓国映画が日本で広く知られる前から、ずっと追いかけ続けていることを公言してきた。「『ぷっ』すま」(テレビ朝日系)では何度かゲストに熱くその魅力を語り、過去の出演作品を紹介する心酔っぷりを披露。その姿はまさに大ファンといった様子で、あまりの熱量に笑いが生まれるほどだった。

 大ヒット映画『パラサイト 半地下の家族』の舞台挨拶で来日したソン・ガンホに直接会ったときには、「僕はソン・ガンホさんのことを毎日考えています」と伝えたことも。またその想いは本人にも届いていたようで「ぜひ会いたいと思っていた」との返答に大いに喜んでいた。

 「ソン・ガンホさんだったらどう演じるか」と演技をするときにいつも考えていると、今月の『ななにー』で明かしていた草なぎ。日本アカデミー賞にて最優秀主演男優賞を受賞する俳優となった草なぎのルーツには、ソン・ガンホの演技があることは間違いない。

 ひとことで言い表すことのできない複雑な感情が伝わってくるような、含みのあるナチュラルな演技、撮影現場では常にそこにいる人たちを楽しませようとする姿勢……たしかに是枝監督が語ったソン・ガンホの印象は俳優・草なぎ剛のスタンスにも重なって見えるのも納得。きっと本人が一番願っていることだと思うが、いつか憧れのソン・ガンホと草なぎが共演する作品を観てみたいものだ。

稲垣の“ミステリアス”のルーツ:黒田雄一

 長年ミステリアスなキャラクターで親しまれてきた稲垣。なぜそのような印象を抱かれるようになったのかと振り返れば、音楽、ファッション、映画、写真、読書……と、若いころから実年齢よりも少し大人びた趣味を持っていたからだったように思う。

 「“僕はこういうカラー”というのを、ちょっと無理にでも出そうとしていたところはあったかもしれません」とは、フォトエッセイ『Blume(ブルーメ)』をリリースした際のインタビューにて稲垣が答えていた言葉だ(※1)。そして、当時から影響を受けた友人のひとりとして挙げた名前が、ファッションブランド『ラッドミュージシャン(LAD MUSICIAN)』のデザイナー・黒田雄一だった。

 黒田とのつながりをきっかけに広い交友関係を持ち、“渋谷系”の文化にも触れてきた稲垣。その時期に親しんだ音楽や本、映画に関する知識は、テレビやラジオで多くの作家、監督らをインタビューする今の活躍につながっている。そんな黒田とは家族ぐるみの付き合いが続いているようで、稲垣のブログには黒田の娘と共に遊ぶ姿が投稿されたこともあった(※2)。

 ファッションこそ稲垣らしさを感じるものの、思いのほか無邪気にスケボーで遊ぶ姿に、香取が「吾郎ちゃんのアメブロが素敵過ぎる 僕の知らない 稲垣吾郎の場所。だ 素晴らしい」とTwitterでリアクションしたほど。黒田だからこそ知る稲垣の知られざる顔もまだまだありそうだ。「昔はよく雑誌でも対談していた」という2人。今こそ語れる話をぜひ聞いてみたい。

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