5周年迎えるヒプノシスマイクの根強い人気 音楽シーンやキャラクターコンテンツにも影響与えた作品の魅力

 音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』(以下、ヒプマイ)の2ndフルアルバム『『CROSS A LINE』が6月15日に発売され、直後のBillboard JAPAN週間アルバムセールスチャート“Top Albums Sales”で2位を記録。今年5周年を迎えるヒプマイだが、絶大な人気を改めて見せつける形となった。また6月25日にはABEMAでライブ&トークも無料配信され、関連ワードが次々とTwitterトレンド入りし、コンテンツの根強い人気を示した。

ヒプノシスマイク 「CROSS A LINE」Music Video

 2ndアルバムのリード曲「CROSS A LINE」は、作品を長く追ってきたファンにとって、ある意味で特別な一曲となったことだろう。作品の設定上、これまでメインキャスト18名で歌唱する全員曲はそれぞれの個性を際立たせ、強いファイティングポーズを見せるスタイルが多かった。だが、今回の全員曲「CROSS A LINE」は2度のバトルを終え登場人物たちのバックボーンが明らかとなった後の景色を、エモーショナルに描き出すような楽曲となっている。

 時を経たことで、キャラクター同士の関係性も深まり変化する。そしてその変化は、一人ひとりの成長や成熟をもたらすものでもあった。それはリード曲に限ったことではなく、各ディビジョンによる新曲やこれまでの全員曲といった、今回のアルバム収録曲を通して聴くことで、明確に感じられる。物語を追体験できる2ndアルバムとも言える。

 楽曲とドラマトラックで構成されたCDからスタートし、ライブの開催や配信番組、アニメ・ゲーム・舞台とさまざまなメディアミックスを展開してきたヒプマイが、音楽シーンや他のキャラクターコンテンツにもたらした影響は絶大だ。

 ヒップホップやラップと言葉では一括りにされるが、そういった音楽が持つ多彩さや奥深さを、新たな層にアプローチすることに成功させると同時に数多くの著名なアーティストが楽曲提供したことで、音楽ファンにもキャラクターコンテンツの持つ魅力が広く知られることとなった。そのどちらも愛するファンにとっては次元を超えた嬉しい共演となり、エンターテインメントの垣根を超えた新しい形を提示してきた。

【LIVE】ヒプマイ7thライブ BD&DVD ダイジェスト映像

 中でも声優が行うライブは、音楽ファンも声優ファンも、また作品自体のファンをも楽しませる人気イベントとして定着してきている。そういった点でも声優陣のラップへの取り組み方や、キャラクターとの向き合い方が作品人気の一翼を担っていることは間違いないだろう。

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