アメリカでの人工中絶権巡ってオリヴィア・ロドリゴ、シンディ・ローパー、ビリー・アイリッシュら女性シンガーたちが抗議声明
米国時間6月24日、米連邦最高裁は人工妊娠中絶を認めた1973年のロー対ウェイド事件の判決を覆す判断を示した。このことを受けて、歌手のオリヴィア・ロドリゴは、イギリスの音楽フェス『グラストンベリー・フェスティバル』のステージにて異論を唱えた。他にも、さまざまなアーティストやセレブが声をあげた。
ロー対ウェイド事件の判決とは、1973年のアメリカにおいて、女性の人工妊娠中絶権を合憲としたという内容。今回この判決が覆されたことで、アメリカでは女性の中絶権が合衆国憲法で保障されなくなるということだ。
歌手のシンディ・ローパーもこの件について、1993年のアルバム『Hat Full of Stars』収録楽曲「Sally’s Pigeons」の新バージョンを公開することを決めた。この曲は、シンディの幼なじみが10代で妊娠・中絶をした際に亡くなってしまった実話にインスピレーションを得て作られた曲である。今回の判決を受け、タイトルは「Sally’s Pigeons (Redux 2022)」の名前に変えられ、新たなアレンジで再リリースされる。
これまでにも、人工妊娠中絶を禁止する動きに反対してきたセレブは多い。米国時間5月13日に全米家族計画連盟(PPFA)が出した新聞への意見広告では、先述したオリヴィア・ロドリゴはもちろん、アリアナ・グランデやセレーナ・ゴメス、マイリー・サイラス、ヘイリー・ビーバー、ビリー・アイリッシュら、歌手やモデルなど様々な分野で活躍する女性たちが賛同の意を表す署名をした。
ここに名を連ねたビリー・アイリッシュは、2021年10月にライブのステージ上で、「おじさんたちに本気でムカつく。黙ってろ」などと中指を立てて叫んだことも。これはこの日出演したステージがテキサス州で行われたもので、テキサス州が妊娠6週間以降の中絶をどのような事情があれど禁止するという新法を施行したからだ。これは事実上の中絶禁止を意味し、ビリーはそれに反発する意志を表明したのだった。
参照:https://variety.com/2022/music/news/olivia-rodrigo-supreme-court-roe-v-wade-1235303459/
https://www.yahoo.com/entertainment/cyndi-lauper-shares-sally-pigeons-182417982.html
https://www.billboard.com/music/pop/billie-eilish-austin-city-limits-texas-abortion-law-9639923/