たくさんの拍手の中、ステージに再度現れた5人。アンコール1曲目に用意されていたのは「BIRTHDAY SONG」だ。ここでは、演奏中に観客がスマホライトを点けることに。客席がライトで照らされていく様子は、まるでケーキに付けられたキャンドルのようであり、彼らの15周年をお祝いしているように見えた。その前には、「せっかくグランドファイナルなので、メンバーからみんなに一言ずつ伝えてもらおうかな」という夕霧の言葉もあり、一人ずつ感謝の気持ちを述べたことも記しておきたい。

　「5周年のときも10周年のときも感じたことのないようなすごいワクワクする気持ちでできています」と笑顔で感想を伝える、まゆ（Gt）。「ここまでこれたのも、メンバー、ファン、クルー、関係者の皆さんがいたから、こうして無事に15周年を迎えることができました」と丁寧な姿勢を見せるRei（Ba）。このまま感謝の気持ちを続けていくのかと思いきや、「15周年なんて通過点だから！」とリーダーらしく、力強い発言も。風弥〜Kazami〜は「今日ここに座った瞬間、鳥肌が止まらなくて」と素直な気持ちを伝える。さらに、「15年バンドが続けられるのは、トレゾアが支えてくれたから。だから、バンドがすごいんじゃなくてファンがすごいんだ」と言葉を続けた。「支え続けてもらわないと俺らは存在できないから、長い期間、支え続けてくれてありがとうございます。みんなは光だから。みんなによって俺らは照らしてもらえるから、これからもお互いに照らし合おうね」という名言も飛び出した。衝撃的だったのは、なお（Gt）。「半年前から考えていたんですけど、名前の表記を変えます。ひらめきを大事にしていきたいから、直感の“直”で“なお”と読むことにしました」とのこと。そんな大きな決断も見られたアンコール、客席からは何度も拍手が送られた。

　ダブルアンコールのラスト曲「キボウノカケラ〜Shiny Days〜」に至るまで、5人は終始楽しそうだった。それはまるで、バンドを始めたときのような輝きと希望に溢れていた。彼らの音楽には人を幸せにする力がある。それだけに、これからも関わる人たちすべてに“最幸”な時間を与えていってほしい。そう感じた15周年記念ワンマンだった。