D4DJ、バラバラの個性が音楽の力で一つに 豪華ユニット勢揃いのお祭りフェス『D4DJ D4 FES. LIVE -ALL IN-』レポ

 休憩後に登場したのは、海原ミチル役・小岩井ことりだ。DJブースにひとり登場すると、「第一ミチル体操」で観客を暖める。「時空を繋げるのだ!」と、「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」「百色リメイン」と広く親しまれる楽曲をチョイス。アニソンDJとして名を馳せる海原ミチルのキャラそのままに、会場は一気にアニクラの様相に。前週に同じ場所でライブを行ったRoseliaの人気曲「R」「FIRE BIRD」を続けてプレイすると、客席はさらにヒートアップ。Morfonica、RAISE A SUIRENと『BanG Dream!』の楽曲で繋げる。

 フェスならではのコラボとして犬寄しのぶ役の高木美佑、春日春奈役進藤あまね、日高さおり役の葉月ひまりを呼び込むと「D4DJ in the house」を披露。

 最後は「POP TEAM EPIC」でキュートなダンス&ボーカルを見せ、盛り上がりは最高潮。キャラクターとのシンクロ度の高さと、自身の才能が見事に発揮されたDJタイムとなった。

 陽が落ち始め夕暮れの空へと移りゆく頃、セクシーな衣装を纏いMerm4idの4人がステージに登場。「フジヤマディスコ」でライブが始まった。自己紹介を織り交ぜながら、扇子を使ったダンスで魅了する。

 「Floor Killer」で会場の空気を完全に支配、「まだまだジャンプ続けるけど準備はOK?」と煽り「ING」、「みんな、回る準備はできてる?」と「round and round」で会場を盛り上げると、以降全曲オリジナル楽曲、アルバムの曲順通り見せ場で短く繋ぐという脅威のパフォーマンスを見せた。バラエティに富んだ楽曲にも関わらず、フィジカルにそのまま影響するようなトランスサウンドと、4人のセクシーさと笑顔が作り出すMerm4idらしい“パリピ感”によって、徹頭徹尾ポジティブなパワーと強さに満ち溢れている。ラストスパートでは「HOLY WORRY」「I will never die」と続けて激しくワイルドな一面を見せ、ステージを去った。

 アンコールの拍手が起き、4人がステージに再登場。サプライズで新曲「LOVE BITE」を初披露し、最後まで会場の熱を上げ続けた。

 セクシーで激しいダンスパフォーマンス、彼女たち自身の醸し出すパーティー感は、まさしくフェスを主戦場としたユニットらしく、音楽に身を委ねる楽しさを存分に味わえる時間であった。

 満を持して登場したのはPeaky P-key。客席に向かって「Are you ready?」と次々に告げると、BPM速めの「マジLOVE1000%」のワンコーラスから「電乱★カウントダウン」へ繋ぎ、冒頭からその実力を見せつける。「Gonna be right」「Let us sing “Peaky!!”」と名刺がわりのような人気曲を叩きつけると、「最頂点Peaky&Peaky!!」で観客の心をひとつにする。

 「CYBER CYBER」と「強想シュプリーム」をフレーズでつないだり、メロウな曲も熱を下げることなく聴かせるなど、絶対王者らしいパフォーマンスだ。さらに新曲「Let’s do it!」も披露された。エッジのきいたサウンド、アニメファン好きのするキャッチーなメロディラインで、会場の熱をますます上昇させていく。

 じっくり聴かせる「響奏メリーゴーランド」、ラストスパートに「無敵☆moment」「Stormy link」とフェスらしく最後まで観客を沸かせる選曲も申し分ない。良質な音楽を最高の形で見せ、笑顔でステージを終えた姿が印象的。キャラクターとキャストのシンクロ度が見事だ。高い歌唱力や、DJテクニック、ダンスを含めパフォーマンスの全てが、キャラクターをそのまま再現し、絶対王者として君臨したステージであった。

 いよいよフェスも終わりに近づき、Lynx Eyesが堂々たる振る舞いで登場する。「I'm proud」がアカペラで始まると、圧倒的な歌唱力で場を支配。さらに「Love again」「EZ DO DANCE」と続けて披露した 。姫神紗乃役のRaychellのカリスマ性を感じさせるボーカルに、高尾灯佳役の梅村妃奈子によるビートとキュートなラップが華やかさを添える。原曲のメロディラインの良さを舞台上で再構築し表現する様は、まさにレジェンドの名にふさわしいパフォーマンスと言えるだろう。

Call of Artemis

 しかし、さらなる伝説級のパフォーマンスを見せたのがCall of Artemisだ。Lynx Eyesの二人に、天野愛莉役の水樹奈々、嘉瀬茉奈役の小宮有紗を加えた4人編成のユニットである。初めて4人が揃ったということもあり、注目を集めていたパートである。

 2DJに2ボーカルと、個性的な構成の多いユニットが揃ったD4DJの中で物珍しさは感じられない構成だが、実力派の2DJが奏でるビートに、日本を代表する歌姫二人のツインボーカルは圧巻。「Do the Dive」「survival dAnce~no no cry more~」とハイトーンを必要とする楽曲を自由に乗りこなし、その魅力を最大限に示す。Lynx Eyesの楽曲である「#ALL FRIENDS」を4人バージョンで演奏、さらにレコーディングしたばかりだという新曲「I don’t wanna lose!」と、キャラの心情やユニットの背景とシンクロする楽曲で会場を最大に盛り上げた。

 最後は出演メンバーが勢揃いし、「WOW WAR  TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~」を歌唱。彩り豊かなジャンルの音楽やバラバラな個性を持ったキャスト/ユニットが一つの場に集い、音楽によって繋がってゆく。それぞれが弾けるような笑顔を見せると、盛大な花火が上がり、D4DJの真髄ともいえる豪華なフェスを締めくくった。

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