C&K、しがらみを取り払って果敢に挑戦していく15年目 タオル回し解禁や骨折ライブの裏側まで、赤裸々に語る
予想を裏切りたい気持ちから生まれたハプニング
――ライブについてのお話も伺いたいのですが、2018年11月の横浜アリーナ公演や昨年12月のTOKYO DOME CITY HALL公演を観て、コンセプチュアルな衣装やかぶり物、CLIEVYさんの骨折を受けてのド派手な特製カートとか、小道具やセットにもかなり手がかかっていますよね。
CLIEVY:マネーも準備期間もかかりますよね。いつも僕は人の予想を上回るものを見せたいと思ってしまうんですけど、横浜アリーナのときは骨折していたので、赤ちゃんの歩行器みたいなつかまって歩けるようなものでステージに立つことを提案したら、次の打合せで結構ヤバめのカートの設計図を持ってきてくれて。「怪我していいことあったじゃん!」って。
KEEN:みんなで本当にいろんなアイデアを出し合ったんですよね。CLIEVYがC&Kのブレーンなんで、普段はみんなそこに委ねてしまっている部分があるんですけど、両足粉砕骨折だったから、彼の頭は使えても脚が使える状態じゃなかったんで。CLIEVYのフォローに予算がかかりすぎて、マジで僕の作り物は背負うタイプの羽1個だったんですから(笑)。でもそのくらい、スタッフのみんなのフォローが素晴らしかった。
――骨折されたライブ(2018年10月のTOKYO DOME CITY HALL公演)もかなり盛り上がっていたと思うんですけど、テンションが上がりすぎてしまった結果の骨折だったんですか?
CLIEVY:いや、僕の中では結構冷静で、当時は(2018年の)横浜アリーナがその先に見えてたんですね。ダンサーたちも含めたみんなの意識として、ツアーは終わるんだけどもっともっと高みに行きたいと焦っていた時期でもあったんです。その焦りがピークに達して「お客さんを驚かせなきゃ!」と思って飛んだら、自分が驚く結果になったっていう(笑)。それからあの会場には「ここから飛ぶのは禁止です」みたいな注意書きが貼られたみたいで、孫の代まで伝えられる出来事になりました。
KEEN:ルール増やしただけ(笑)。でも尾崎豊に続く伝説、作りましたね。
――その骨折事件のリベンジとして“飛ばない”演出を、去年12月に同じTOKYO DOME CITY HALL公演でやりましたよね。
KEEN:毎回ライブに来てくれている人たち、要所要所で来てくれている人たちへのお楽しみもステージの中にこっそり隠しておくようなところがありますね。今日初めて来た人でも楽しめるけれど、ずっと来ている人たちも「あのときの話とつながっているんだ!」とワクワクしてくれるようなポイントを盛り込んでおくのって楽しいじゃないですか。
CLIEVY:それが愛だと勝手に思っているので。知っている人だけが泣けたり笑えるポイントを小さく散りばめつつ、初めての人でも楽しめるバランス感もすごく大事にしています。
観客&チームとのグルーヴで作り上げていくライブ
――DJのTAKEさんやダンサーチームのZEROSEN、節目のライブに参加するバンド・AKB55(Adult Kurimoto Band average 55)の皆さんを含め、すごく現場対応力の高いチームだと思うんです。TAKEさんは斬り込み隊長的にライブを盛り上げてくれるし、ZEROSENの方々はダンス以外にもライブによっては台詞もあったりして、ライブ演出の重要な部分を担っていますし。
KEEN:特にバンドが加わったときはなおさら対応力が半端ないです。ZEROSENのみんなにはダンサーという職業を逸脱するレベルで、僕らも注文してしまう部分があって。プライドがありすぎる人たちなら「ふざけるのは嫌」と言いそうなところを「面白い」「楽しい」と前のめりでやってくれる。だからもう彼らは家族みたいな存在ですよね。
CLIEVY:彼らと最初に会ったときに「モーニング娘。を作りたい」ってみんなに言ったんです。
――というのは?
CLIEVY:僕ら二人はモーニング娘。に例えれば目立つメンバーなんだけど、個々人にファンがつくことは僕らにとってもプラスになるから、チーム一人ひとりがメンバーという意識でいてほしいということです。
KEEN:言い換えると、一人ひとりが抱えてる重荷が半端じゃないんですよね。
CLIEVY:『ドライブインライブ』(2020年に行った車中で鑑賞するスタイルのライブ)のときには、TAKEとZEROSENのDE-KUさんがステージ設営でも頑張ってくれたりしてね。僕らの活動は音楽じゃない部分でも誇れるポイントがいっぱいあるから、いつか死んだ後にでもみんなで評価されればいいかなとは思ってます。
KEEN:できれば、生きてるうちに評価されたいかな。
――(笑)。あと、四池さんたちのノリのよさとチームワークもC&Kライブの大事な要素だと思うんですよ。
CLIEVY:盛り上がっていい場を僕らが作り続けてきて、さらに古くから応援してくれている四池さんが現場のグルーヴを作ってきてくれたから、今があると思うんです。例えばお客さんがサークルを作って踊る「踊LOCCA〜around the world 新たなる冒険〜」は、当初はロックのイベントに行かないような人たちでサークルをやろうとしていたから「どっちに回る?」っていう段階からスタートしているんですよね。それを、ロックのイベントにも僕らのライブにも両方行くような四池さんが真ん中に立って交通整理してくれたので、みんなが楽しめて踊れる土台っていうのができ始めてきているんです。そういう、みんなで作ってきた文化は大切にしたいと思いますよね。
KEEN:「お客さんを見てびっくりした」「感動した」っていう感想も多いんですよ。
CLIEVY:みんなが共演者だから、楽しんでもらうことが演出になるというかね。あとTシャツやグッズを身に着けていたら、そのアーティストの看板を背負ってるんだよということは言いたいですね。お客さんのマナーが悪かったら、それは僕らの問題でもあるので、やりたい放題やるならTシャツは脱ごう! みたいな。お客さんの気持ちに寄り添うことも大事なんですけど、嫌だと思うなら来なくてもいいよという媚びない姿勢は見せていかないといけないかなと思いますね。でも今年の横アリに向けてはちょっとだけ媚びてます。
KEEN:それは本当にね。来てください(笑)。
――CLIEVYさんが歩けなかった前回に比べれば、自由も効きますよね。
CLIEVY:そこは声を大にして言っていこうかなと。「あのジェームス・ブラウンやエリック・クラプトンでさえ、車椅子では立っていない横アリに唯一立ったC&K!」「史上初の横アリを座りと立ちで制覇!」みたいな。
KEEN:彼らもやろうと思えば座りと立ちでやれたのよ? 骨折してまでやらなかっただけで(笑)。
――C&Kの目標として『NHK紅白歌合戦』出場というのはずっと言い続けていると思うんですが、15年目に突入した今、アーティストとしてどういうところを目指しているんでしょうか?
KEEN:『紅白』は一つの大きな目標ですけど、到達できるかはわからない。僕としてはできるだけ長く、僕らを好きでいてくれている人たちと音を楽しむ時間を共有していけたらいいかなと。それが僕の最終的な目標ではありますね。あとC&Kというブランドを、ちゃんと世の中が認知してくれたらいいなと。「その曲C&Kっぽいね」って他のアーティストが言われるくらい、C&Kというジャンルが広がればいいなと思いますね。
――CLIEVYさんは?
CLIEVY:僕はマイホームが建てられたらいいなと思ってます。
KEEN:建てたらいいやん(笑)。
CLIEVY:まあ、僕らの曲が住宅会社のCMソングになって、ついでにもらえるパターンを期待してますけどね。
――『紅白』の話はさておき?
CLIEVY:いや、『紅白』と同じくらいですね。やっぱり『紅白』に出たという箔がついてこそ「C&Kさんに歌っていただけるなら!」となると思うんで。「床暖最高!」みたいな曲を書き下ろして、“Official床暖dism”的な展開を狙ってます。
KEEN:怒られるぞ(笑)。
CLIEVY:そういう風に面白おかしく、マイホームをタダでもらえるぐらいビッグになりたいですね。
■リリース情報
C&K ニューシングル『I.M.A』
2022年6月15日(水)発売
・CLIEVY盤:¥1,650税込
・KEEN盤:¥1,650税込
予約はこちら
「I.M.A」先行配信はこちら
【CLIEVY盤 収録曲】
1.I.M.A
2.ひこうき雲 (CLIEVY cover)
3.I.M.A〜ライブ音源ではないGENTEN LIVE ver.〜
4. I.M.A (Instrumental)
・ブックレット (CLIEVY ver.)
・特典ムービー「C&K 横浜巡り〜CLIEVY おすすめデートスポット〜」「ひこうき雲」(視聴URL封入)
【KEEN盤 収録曲】
1.I.M.A
2.誓い (KEEN cover)
3.I.M.A〜ライブ音源ではないGENTEN LIVE ver.〜
4. I.M.A (Instrumental)
・ブックレット (KEEN ver.)
・特典ムービー「C&K 横浜巡り〜KEEN おすすめデートスポット〜」「誓い」(視聴URL封入)
※2形態共通封入特典:横浜アリーナ公演CD購入者先行予約URL
※2形態同時予約購入者特典:ポストカード(C&K 2ショット)
■ライブ情報
『C&K 無謀な挑戦状 ~炎の15周年目、執念で迎える横浜アリーナ。頼む全員集合~』
2022年11月20日(日)横浜アリーナ
開場17:00/開演18:00
■C&K 2022年 全国ツアー
『日本全国CK地元化計画 地元です。地元じゃなくても、地元ですツアー2022 〜ゲンテン〜』
6月24日(金)埼玉 RaiBoc Hall 大ホール
7月1日(金)栃木 とちぎ岩下の新生姜ホール 大ホール
7月 6日(水)長崎 諫早文化会館 大ホール *完売
7月7日(木)熊本 市民会館シアーズホーム夢ホール (熊本市民会館) *完売
7月9日 (土)宮崎 都城市総合文化ホール 大ホール *完売
7月15日(金)東京 LINE CUBE SHIBUYA
7月16日(土)愛知 一宮市民会館
7月24日(日)岡山 倉敷市民会館
7月30日(土)静岡 静岡市清水文化会館 マリナート 大ホール
8月5日(金)福岡 宗像ユリックス イベントホール
8月7日(日)大阪 大阪城野外音楽堂
8月13日(土)宮城 トークネットホール仙台 大ホール
8月20日(土)石川 金沢市文化ホール
8月21日(日)群馬 群馬音楽センター
8月26日(金)北海道 音更町文化センター大ホール
8月28日(日)北海道 札幌芸術文化劇場hitaru
8月31日(水)香川 レクザムホール 大ホール
9月2日(金)福岡 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
9月9日 (金)鹿児島 みやまコンセール 野外音楽堂
9月10日(土)鹿児島 みやまコンセール 野外音楽堂
<チケット> 7,000円
<一般発売> 2022年5月28日(土) 10:00〜