『BATTLE OF TOKYO』を総復習! Jr.EXILE勢揃いの祭典、コラボ満載なライブの見どころを徹底解説
4つの個性がさらに研ぎ澄まされた『TIME 4 Jr.EXILE』
再び沈黙が破られたのは、2021年4月18日のこと。コロナ禍の影響もあり、オンラインでのアーティスト活動が一段と身近になった時代に、『BATTLE OF TOKYO』は現実世界と仮想世界の両方を同時に体験できる最先端テクノロジー“Mixed Reality”を用いた「Mixed Reality Entertainment」として本格始動した。『BATTLE OF TOKYO』にはJr.EXILEメンバーたちの分身のようなキャラクター(アバター)が登場するのだが、2021年に行われた記者会見によると、各アバターに豪華声優陣が声を吹き込んだアニメやゲームが順次発表されるという(※2)。2020年10月に行われた配信ライブ『LIVE×ONLINE INFINITY “HALLOWEEN”』のステージに“バビロニウム”が召喚され、一時ファンをざわつかせたのも記憶に新しい中、さらに想像の斜め上を行くダイナミックな発表に、SNSはまさにお祭り状態となった。
その後、先陣を切って発売された『小説 BATTLE OF TOKYO vol.1』がプロジェクトの解像度を上げると、2021年6月23日には、2作目となるコンピレーションアルバム『BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE』をリリース。前作はバトル形式のコラボ曲が収録されており、その歌詞も現実のグループ名やJr.EXILEというワードを散りばめたものだったが、今作では各グループの楽曲と、TVアニメのエンディングテーマのような「Alternate Dimension / GENERATIONS & THE RAMPAGE」「UNTITLED FUTURE / Jr.EXILE」が収録され、歌詞の内容もより『BATTLE OF TOKYO』の世界観に沿った方向に。
MVも『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~』は実写のみで構成されていたが、今回はアバターたちが活躍するアニメーションと実写のパフォーマンスを融合したMVが公開された。『小説 BATTLE OF TOKYO』のストーリーをなぞるように、「LIBERATION / GENERATIONS from EXILE TRIBE」では怪盗団 MAD JESTERS(≠GENERATIONS)が盗み、「CALL OF JUSTICE / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」では用心棒集団 ROWDY SHOGUN(≠THE RAMPAGE)が守り、「PERFECT MAGIC / FANTASTICS from EXILE TRIBE」ではイリュージョン集団 Astro9(≠FANTASTICS)はファイナル・ファクトを巡る陰謀に巻き込まれていく、MVリレー。その最後を飾る「VIVA LA EVOLUCION / BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE」には、ハッカーチーム JIGGY BOYS(≠BALLISTIK BOYZ)が他チームのスキルをゲーム感覚でコピーして闘う姿が描かれており、LDH初の7マイク・フリースタイルグループである彼ららしい、全能感とチームワークの良さを表現した“おいしい結末”に仕上がっている。なお、先ほど述べたライブ『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~』の模様も全てコンピレーションアルバム『BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE』に収録されているので、この機会にぜひご覧いただきたい。
そして2022年5月26日、国立代々木競技場 第一体育館。『EXILE 20th ANNIVERSARY EXILE LIVE TOUR 2021 "RED PHOENIX"』のツアーファイナルで告知されたのが、冒頭で触れた四夜連続でのスペシャルライブ『BATTLE OF TOKYO ~TIME 4 Jr.EXILE~』の開催である。アンコール直前、ステージスクリーンに『BATTLE OF TOKYO』の情報が映し出されると、歓声NGの客席からも思わず驚きの声が漏れる。EXILEとの兼任メンバーを代表して、GENERATIONSの白濱亜嵐が「内容は今絶賛打ち合わせ中なんですけれども、日ごとにスペシャルバトルコーナーと題しまして、いろんな演目を用意していますので、毎日来ても楽しめるライブになると思います。世界さん、(佐藤)大樹、僕、メンディーくんも参加して盛り上げたいと思いますので、みなさん、ぜひ遊びに来てください!」と呼びかけると、力強い拍手が場内に充満した。EXILEでは気さくな先輩たちに囲まれて伸び伸びと過ごしている佐藤や関口も『BATTLE OF TOKYO』ではひと味違う表情を見せるだろうし、2019年の幕張メッセ4デイズを途中退場した世界にとっても、『BATTLE OF TOKYO ~TIME 4 Jr.EXILE~』は一際力の入ったリベンジマッチになるだろう。先輩たちの乱入を期待してしまう『BATTLE OF HiGH&LOW』や、近年のドッジボール対決や料理対決を連想させる『BATTLE OF KINGDOM』。先日、日本武道館で男性部門ファイナルステージを終えたばかりの『iCONZ ~Dreams For Children~』とのコラボバトル『BATTLE OF iCON Z』。もはや何が起こるか想像つかない『BATTLE OF SUMMER』といった前代未聞のバトルステージも、白濱の予告通り、かなり見ごたえがありそうだ。
かつてEXILEがド派手な夢を打ち上げて、音楽シーンの“普通”を塗り替えていったように、Jr.EXILEもまた、ここから自分たちなりの道を大きく切り拓いていく。今はまだ、突如伝えられた“超東京夏祭り!!”というキャッチコピーを受け止め切れない人もいるかもしれない。だが、メンバーたちの生き様が多くの人の心に刻まれた時、人はその始まりを“伝説”と呼ぶだろう。
※1:https://realsound.jp/2022/05/post-1036671.html
※2:https://realsound.jp/2021/04/post-745631.html