『Hei-Sei!Retro Music Night』で発見した、洋楽の新たな楽しみ方 DJ KAORI、KAY-Iが盛り上げた銀座の夜

 ユニバーサル ミュージックとマリオット・インターナショナルがコラボレーションしたイベント『Hei-Sei!Retro Music Night』が、東京と大阪にて開催された。

DJ KAORI

 同イベントは、マリオット・インターナショナルが運営する次世代型ライフスタイルホテルブランド(アロフト東京銀座、モクシー大阪新梅田)にて行われ、“平成レトロ”をテーマに同時代を彩ったヒット曲を通じて、新型コロナによって停滞してしまったライブシーン、さらにZ世代を含む幅広いリスナーに向けて洋楽の素晴らしさが伝えられた。本稿では、東京会場の模様をレポートする。

 銀座という東京を代表する地に佇むアロフト東京銀座は、ラグジュアリーな空間と共に洗練された雰囲気が漂う。立地や次世代型ホテルという機能性だけを見れば敷居の高さを感じるが、実際集まった来場者のスタイルは様々で、そこに洋楽イベントとしての自由さが見てとれる。

 イベントにはDJ KAORIが出演。イベントが掲げる“平成レトロ”を軸にした選曲は、聴く人によっては懐かしく、また新しくもあったはずだ。メアリー・J. ブライジ「You Remind Me」、デズリー「You Gotta Be」、サンシャイン・アンダーソン「Heard It All Before」、マライア・キャリー「Honey」といった90年代クラブシーンでのアンセムをこれでもかと繋げていくあたり、今回のイベントが決してコアな層だけを狙ってのものではないことが分かる。

 DJ KAORIによる第1セットが幕を下ろすと、TikTokでの総再生回数は2億回超え、フォロワー数は43万人にも及ぶシンガー、KAY-Iが登場。キーボードのみを引き連れたステージはJamiroquai「Virtual Insanity」からスタート。日本でも馴染み深いこのビッグアンセムは、イントロからフロアを沸かせる。楽曲の持つしなやかさを温もりある歌声で見事に表現するKAY-I。続けて披露したのは、TikTokを介して再び脚光を浴びたNe-Yo「Because of You」。2007年にリリースされた同楽曲だが、色褪せることなく人々の心をときめかせている光景を目の当たりにすると、改めて音楽の素晴らしさに気付かされる。KAY-Iは自らのTikTokでパフォーマンスの様子を生配信していたが、The Beatles「Let It Be」、アヴィーチー「Waiting For Love」といったリリース時期が半世紀ほど離れた曲を何の違和感もなく歌い上げるなど、しっかりと見せ場を作っていた。

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