なすお☆、『可愛いだけじゃない式守さん』OPテーマがバイラル首位 “替え歌カバー”からも垣間見えるキャッチーな作詞力

参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(5月12日公開:5月5日~5月11日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:なすお☆「ハニージェットコースター」
2位:Louis Vision, BBY NABE, Hinako Miura「Love’s Like A Western Song」
3位:anees「sun and moon」
4位:汐れいら「センチメンタル・キス – Acoustic ver.」
5位:きゃない「バニラ」
6位:SawanoHiroyuki[nZk], 河野純喜 (JO1), 與那城奨 (JO1)「OUTSIDERS」
7位:JUMADIBA, Ralph「Kick Up」
8位:星野源「喜劇」
9位:Lizzo「About Damn Time」
10位:Jack Harlow「First Class」

 今週は1位を飾ったなすお☆の「ハニージェットコースター」をピックアップする。本曲は、2022年4月9日深夜より放送中のアニメ『可愛いだけじゃない式守さん』(テレビ朝日系)のオープニングテーマだ。

 本アニメは、一言でいえば“尊いラブコメ”にカテゴライズされる。不幸体質で冴えない、でも明るく素直な男子高校生・和泉と、その彼女・式守のやりとりを中心に、テンポよく高校生達の日常が展開されていく。式守は、道行く人、誰もが振り返る美少女で、普段は言葉使いも上品で奥ゆかしいが、抜群の身体能力を秘めている。例えば、通学時に和泉に向かって落ちて来た看板を回し蹴りですっ飛ばしたりする一方、クラス対抗の球技大会では、和泉の声援ひとつでスーパーヒーローのように大活躍する。ひとたびスイッチが入ると、和泉が「男前」と思ってしまうほどの鋭い表情を見せる。

TVアニメ『可愛いだけじゃない式守さん』ノンクレジットOP / なすお☆「ハニージェットコースター」

 このギャップ萌え、“ドジっ子とイケメンヒーロー”というラブコメの王道を大胆に男女逆転させた設定、そして「男だって守って欲しい時もある」という男性の潜在意識を満たしていることで、本作が男性を中心に人気があるのはわかる。しかしこのストーリーの素晴らしいところは、 好きな人・好きなことに一途にエネルギーを注ぐ式守の姿に、女性が共感できることだ。前クールで人気を博したアニメ『その着せ替え人形は恋をする』(TOKYO MXほか)のヒロインもそうだったが、好きなものに対しての情熱、自分を信じる行動力こそ、主人公と同年代である女性の共感を呼び、今回のバイラルチャートのアクションにも繋がっていると考察する。

関連記事