嵐「Love so sweet」が愛され続ける理由とは? リリースから15年、“国民的ラブソング”の歴史を辿る
前述のMVにおいても、子どもから大人まで、誰が見てもピースフルな気持ちを抱けるストーリー構成になっている。可愛らしい恋の物語と並行して、メンバーによるクスっと笑えるシーンや季節感も感じられ、“国民的アイドル”ならではの映像に仕上がっている。イントロからアウトロまで飽きさせない引力があり、ヘアスタイルや衣装で当時の思い出が蘇るものの、総じて色褪せない存在感に驚くばかりだ。
また、ライブの定番曲と言えるほどに歌われてきた本楽曲。2013年開催の『ARASHI アラフェス'13 NATIONAL STADIUM 2013』では、松本がDJを務めた「DJ×MJ part1」で、「Step and Go」「きっと大丈夫」に続き「Love so sweet」のリミックスバージョンを披露し、会場をピンク色に染めながら届けたことも。そして2020年12月31日、活動休止前の最後の生配信ライブ『This is 嵐 LIVE 2020.12.31』の締めくくりとして選ばれたのもこの楽曲だ。東京ドームにファンの思いを集め、一つの節目を共に迎えた当日。松本のパートでは大野智と二宮和也が指さしして笑いを誘い、松本は歌詞に合わせて衣装をギュッと掴んで思いを込めた。相葉雅紀と櫻井翔が頷くようにしてリズムを取り、拳を作って力強く腕を振っていたのも印象深い。時折目を潤ませながらマイクを握るメンバー。この日、嵐が届けてくれた「Love so sweet」によって、メンバーとファンだけの特別な時間がまた一つ思い出として重なったのだ。
こんなにも様々なシーンで歌われ、愛されてきたラブソングも珍しいのではないだろうか。今後も楽曲や歌詞のワンフレーズがリスナーの様々な思い出を彩り、変わらず愛されていくだろう。
※1:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/111469