守屋麗奈、田村保乃……もはや櫻坂46のホーム? 『ラヴィット!』出演で輝くメンバーたち

 このところ櫻坂46メンバーのテレビ番組への出演ラッシュが続いているが、朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)もその一つ。「日本でいちばん明るい朝番組」と銘打ったバラエティ色の強いこの番組に、櫻坂46からは守屋麗奈が昨年8月から12月まで毎週レギュラーとして出演し、その後は守屋に代わって田村保乃が現在まで務めている。同番組は、朝の番組としては珍しくニュースや時事ネタを扱わないことで人気を集めている一方、櫻坂46にとっては貴重な地上波の露出の場にもなっており、放送を通して培われるメンバーたちの成長も見どころの一つだ。そこで、この『ラヴィット!』における櫻坂46メンバーの活躍を振り返ってみたい。

品のある佇まいで共演者も癒した守屋麗奈

 櫻坂46初のラヴィットファミリー(期間限定のレギュラー出演者)として、いち早く先陣を切ったのは守屋麗奈だった。

 当時選抜には選ばれていたもののポジションは3列目だった守屋が、この番組のレギュラーに起用されたのはまさに大抜擢と言えるだろう。2020年にグループに加入したため活動歴もまだ浅く、ロケ経験すらない状態だった彼女にとって、朝の番組のレギュラーは望外の仕事。さらに、櫻坂46でメンバー個人の地上波レギュラー自体もそれまで例がなかったため、守屋にかかるプレッシャーは想像以上に大きかったに違いない。

 しかし守屋は、場を和ませる存在として徐々にその魅力を発揮していく。なかでも長年愛用していたぬいぐるみを手術した回では、満面の笑みを見せてスタジオを沸かせていた。毎回CM前に見せるラヴィットポーズでは明るい笑顔で視聴者の心を鷲掴み。芸人たちの過熱した大喜利大会をアイドルらしい回答で鎮める役割も定番化していた。

 共演者との連携も取れていた。オススメの美容グッズを紹介した際には、お気に入りの商品に手を添えながらカメラに向ける。するとMCの麒麟・川島明から「YouTubeでピント合わへん時のやつ!」と的確なツッコミが入りスタジオが爆笑。これに共演者も乗っかり天丼化したことで、一連の流れを生む良いきっかけとなっていた。

 守屋は、取り立てて目立つコメントをするわけでも、大きなボケを連発するわけでもない。しかし、その品のある佇まいと柔らかな雰囲気で、視聴者のみならず共演者も癒していたように思う。同番組が『水曜日のダウンタウン』のドッキリ企画の舞台となった際には、仕込み役のあのが繰り出すぶっ飛んだ回答で凍りついた空気を、守屋が可愛らしい答えで中和し、慌てる共演者たちを落ち着かせるという“番組の安定剤”としての立ち回りも光っていた。

 こうして約5カ月間ラヴィットファミリーの役目を全うした守屋。この番組を通して櫻坂46を知った人もいたという(『B.L.T. 2022年5月号』の本人談より)。そういう意味では、グループを代表して先陣を切った守屋の優しいオーラが、櫻坂46の新しい魅力として知れ渡ったと言っても過言ではないだろう。

明るいリアクションで魅了した“淀川のピーチ姫”こと田村保乃

 そんな守屋のバトンを受け継いだのが田村保乃である。

 田村の魅力は、その持ち前の明るさとリアクションの良さだ。とりわけスイーツを食べる時の反応が素晴らしい。例えば、高級クレープを頬張れば体を震わせてその美味しさを表現。ロールケーキを口に運べば、目を大きく見開いてその感動を伝える。新型コロナウイルス感染によりMCが不在となった日だったが、体全体を使った明るいリアクションでその穴をカバーしていた。

 テレビの出演経験が多少はあったとはいえ、レギュラーはもちろん初。しかも生放送という緊張感もある。しかし、歌番組が重なる怒涛の年末年始をグループのセンターとして活動して一皮剥けた彼女には、表情にもコメントにも常に安定感があった。

 初出演時には、人気のカードゲームを体験する企画において「“て”から始まる冷たい飲み物」というお題に「テキーラ」と答えて、見事Twitterのトレンド入り。マリオカートをスタジオで対戦した時には、「なにわのクッパ」を自称する見取り図・盛山晋太郎に対抗して、「淀川のピーチ姫」と名乗り、これもトレンド入り。明るいキャラクターに加えて、こうしたワードチョイスでも結果を残していた。

 3月30日の放送をもって田村のレギュラー期間が終わる予定だが、この番組で得た経験は他の仕事でも活かされてくるだろう。

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