アヴリル・ラヴィーン、20年変わらないロックアイコンとしての存在感 Aimer、ビリー・アイリッシュらに与えた影響も

 しかし、勘違いしないで欲しいことが1つ。日本を含む多くの新世代アーティストに影響を与えるアヴリルだが、彼女自身もまだまだ第一線で活躍しており、むしろデビュー20周年を迎えるこの2022年に再びキャリアのピークに達しようとしている、ということ。それは、新作『ラヴ・サックス』を聴けば必ずわかってもらえるはずだ。

 新作は先行曲「Bite Me」に代表されるように原点回帰的な装いが強いが、全体を通して“キャリア20年目”の厚みが色濃く滲み出たアルバムとなっている。「Bite Me」に参加したトラヴィス・バーカー(blink-182)との関係も深いマシン・ガン・ケリーが参加した「Bois Lie feat. Machine Gun Kelly」は、「Sk8er Boi」にも近い爽快なポップパンクを展開。表題曲「Love Sux」に続く「Kiss Me Like The World Is Ending」まで、ノンストップで駆け抜けるアヴリルがとにかく清々しい。これまで「Don’t Tell Me」や「When You're Gone」といったミドルナンバー、ロックバラードを挟むことでバラエティ豊かな作品を発表してきたアヴリルだが、今作では徹頭徹尾、隅々までポップパンクに染まっている点こそが、今の彼女の好調さを体現しているように思う。

Avril Lavigne - Bite Me (Official Video)

 後輩たちへバトンなど渡さない、キャリアとは更新するためにあるもので、今こそが最高到達点だという意思表示が『ラヴ・サックス』からは感じられる。2000年代を代表するアイコンが、ストリーミングサービスが主流となり、YouTubeが生活の一部となった2022年にポップパンク全開の作品を携えてメインストリートを闊歩する。テレビやPCの画面越しだろうが、CD/配信だろうが関係なしに、アヴリルはこれからも我が道を走り続けていく。

※1:https://youtu.be/YavL_IVSGV4
※2:https://youtu.be/2yEAVymJVjw
※3:https://www.huffpost.com/entry/ed-sheeran-olivia-rodrigo-avril-lavigne_n_60da0b38e4b09ead19f6f118

『ラヴ・サックス』

■リリース情報
アヴリル・ラヴィーン
『ラヴ・サックス』
国内盤・輸入盤:2022年2月25日(金)発売
全形態:解説・歌詞・対訳付き、高音質ブルースペック CD2(Blu-spec CD2)
CD購入:https://sonymusicjapan.lnk.to/Avril_LOVESUX_JP
配信:https://sonymusicjapan.lnk.to/Avril_LOVESUX

【完全生産限定盤】(CD+GOODS)
SICX-30136~30137/価格:3850円(税込)
特製トートバッグ付属

【通常盤】(CD)
SICX-30138/価格:2750円(税込)

<収録曲>
1. Cannonball
2. Bois Lie feat. Machine Gun Kelly
4. Love It When You Hate Me feat. blackbear
5. Love Sux
6. Kiss Me Like The World Is Ending
7. Avalanche
8. Déjà vu
9. F. U.
10. All I Wanted feat. Mark Hoppus
11. Dare To Love Me
12. Break Of A Heartache
13. Bite Me (Acoustic) ※ボーナストラック

■関連リンク
ソニーミュージック日本公式サイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/avrillavigne/
日本公式ツイッター:https://twitter.com/avriljp?lang=ja
日本公式LINE:https://line.me/R/ti/p/@avrillavigne?from=page 

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