1年を経て蘇る『This is 嵐 LIVE』 映像作品を通して再体験する、5人からの21年分の感謝
この日の嵐は、『第71回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出場も控えていた。生配信では21時5分ごろ「そろそろ『紅白』につなぎたいと思います」とアナウンス。開始から約1時間が経過し、『紅白』に向けて少々の休憩を挟むかと思いきやギリギリまでステージに立ち続けた。明るい笑顔を浮かべる彼らだが、おそらく相当ハードな状況だったに違いない。櫻井が「We will be back!」と言葉を残し、配信は一旦休止。『紅白』では「カイト」「君のうた」「Happiness」の3曲を披露した。
ライブの再開は22時1分。「あと少しで新しい年が始まろうとしています」、大野の優しい声が東京ドームを包む。歌詞に込めたメッセージを歌に乗せるだけではなく、自分たちの胸に叩き込むようなエネルギッシュな歌唱。再びミラーボールが輝きドーム内を照らし出す。ここからラストの「Love so sweet」まで、嵐の挑戦の軌跡、そしてファンをはじめ嵐の感謝が詰まった演出・構成が展開されていった。
特典映像の「This is 嵐 LIVE behind the scenes -5人のいる景色-」では、広い会議室で打ち合わせをする5人の姿が映し出される。詳細は避けるが、ステージで見せる表情とはまた違う5人の姿を見ることができるステージとはまた違ったテンションで肩を組むメンバーの姿も捉えており、その表情がとても良いのだ。
嵐は5人揃ってのレギュラー番組が多かった。ソロ活動がどれだけ多忙になろうと、5人はスクラムを組むように走り続けてきた。だからこそ、活動休止を発表してもなお、YouTubeやSNS、デジタル配信と挑戦を止めなかったのだろう。今回のステージでも最後まで嵐は自らを追い込み続けていたが、その姿は奮闘してきたJr.時代を経て駆け抜けた20年超を表現していたように感じた。
“Super Boy”たちのエネルギッシュなステージを胸に、彼らの奮闘に活力をもらい、再び大きな翼を広げるその日を待ちたい。