夢のコラボでジャニーズの「見たかった」を実現 松本潤の演出も光った『Johnny's Festival』を振り返る

ムービングステージやファン歓喜のコラボも実現

 NEWS、Hey! Say! JUMP、Sexy Zoneのコラボでは、松本が考案し、ジャニーズのライブではおなじみのムービングステージを使ったダイナミックな演出も披露。「White Love」(Hey! Say! JUMP)を披露するメンバーのムービングステージが2つに分かれ、上下に移動する演出で会場を沸かせた。これは『ARASHI SUMMER TOUR 2007 FINAL Time』の「Love Situation」を彷彿とさせる演出で、嵐ファンの間でも話題となった。

 思わず声を上げてしまうほど驚いたのは、King & PrinceとSnow Manのコラボだ。「シンデレラガール」(King & Prince)のイントロが流れ、歌い出したのは平野紫耀と向井康二。関西ジャニーズJr.時代のユニット Kin Kanのメンバーだった2人が東京ドームで肩を並べる感無量の演出であった。松本は同曲がお気に入りであることを公言していることからも、楽曲に対するこだわりを随所に感じられた。ステージが宮殿風から近未来的な映像にスライドしたタイミングで「Magic Touch」(King & Prince)に移行。一瞬にしてステージの世界観を変化させ、King & Princeのキレのあるダンスパフォーマンスがより際立った。胸キュンな歌詞が詰まった「君の彼氏になりたい。」(Snow Man)の歌割りも、双方のファンにとっては大満足だったのではないだろうか。

 関西出身グループのコラボはそれぞれの関係性に裏打ちされたアツいステージが用意されていた。関ジャニ∞の伴奏で、ジャニーズWESTが自らの楽曲「証拠」を熱唱。バックで盛り上げるなにわ男子に対して、先輩グループとしての背中を見せるステージは、関西で培われた彼らの絆なくしては成立しないパフォーマンスであったと思う。

CDデビュー25周年のKinKi Kidsを祝う演出も

 満を持して登場したのはKinKi Kids。豪華なストリングスと共にステージに現れると、メンバーカラーの赤と青にゴールドを配した大型モニターに2人の歴史を辿るヒストリームービーが映し出され、25周年を祝った。後輩グループからの選抜メンバーと共に披露したのは名曲「愛のかたまり」は、かつて『ジャニーズカウントダウン』で披露された「アンダルシアに憧れて」(近藤真彦)の選抜を彷彿とさせる編成で、こちらもタレント層の厚いジャニーズならではのパフォーマンスであった。

 SMAP「SHAKE」、TOKIO「リリック」、タッキー&翼「夢物語」、嵐「Happiness」、V6「愛なんだ」と先輩たちの名曲を披露し、ラストはTwenty☆Twentyとしてリリースした「smile」で締めくくった『Johnny's Festival ~Thank you 2021 Hello 2022~』。2時間19分の配信は、全てのジャニーズファンの「見たかった」を詰め込んだ宝箱のような構成であった。配信後には視聴したファンが「#松潤ありがとう」をつけた感想をツイートするなど盛り上がりを見せた。

 アーティストの個性と楽曲の魅力を最大限に引き出す松本の美学に基づいた演出は、大胆かつ繊細で美しいものだった。また、それに応える各グループのポテンシャルの高さも同時に実感することができ、「応援している以外のグループの良さを再発見した」「気になるメンバーを見つけた」という人も多いのではないだろうか。ぜひこれを機に恒例化されることを期待したい。

 果たして2022年“寅年”に新規デビューがあるのか、嬉しいサプライズにも期待しながらジャニーズグループの動向を見守りたい。

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