GEMS COMPANY、9人新体制で未来に繋ぐ夢 進化と不変の両面を見せた熱いステージを振り返る
続いて、音羽雫はソロ曲「Imperfect llight」を披露。疾走感のあるロックナンバーを力強いボーカルと全身を使ったダンスでファンを沸かせる。高い歌唱力と表現力を持つ水科葵「メロウ」では、観客も一体となりMVを再現するようにペンライトの色を変化させ幻想的な世界観を作り出した。
音羽雫と長谷みことによる「メッセージ」では、曲にのせた熱い思いを伝えるように丁寧に歌う姿が印象的。ペンライトを振るファンに手を振って応える姿など、リアルな双方向コミュニケーションを感じさせた。
会場が暗転すると、今回のライブまでの歩みを映した実写映像が映し出される。ホワイトボードに書かれたセットリスト、書き込まれた歌詞カードや楽譜、チェキにサインをする手元、パフォーマンスの練習風景など、彼女たちが確かに実在し努力してきた証を記録したドキュメンタリー映像に、客席からは温かい拍手が贈られた。
MCでもドキュメンタリー映像の一部を振り返りながら、映像制作に至った経緯や、今回ライブの構築にメンバーが深く関わってきたこと、「夏色DROPS」のレコーディング秘話などのエピソードが語られた。
また、先日配信されたばかりのグループ内ユニット・びびっとぺんたぐらむ(有栖川レイカ・一文字マヤ・音羽雫・奈日抽ねね・長谷みこと)「FUN FUN JAPAN~津々浦々四季折々~」のMVが制作中であることが明かされた後、楽曲が披露された。ハイテンションなパフォーマンスに、ファンのボルテージも最高潮に達する。
本編最後の「夏色DROPS」は、MVでもお馴染みの水着衣装でのパフォーマンス。全員が揃うことで発揮される、爆発的なキュートさで会場を盛り上げた。
楽曲が終わるとすぐアンコールの拍手が起こり、MC3人が登場。
水科葵は「みんなに生かされている。今を生きているのがすごく幸せやなって思います」とファンへの思いを語り、「みんなにはちゃんと届いている自信がある」とライブでの手応えを語った。奈日抽ねねは2年ぶりの有観客ライブの感想を「今までもみんなのサイリウムとかを見てたけど、改めてちゃんと見れた。いいライブだったなあ。みんなで作り上げたライブでもあるし、今までの中で一番みんなの顔を見ながら歌った気がする」と、率直に語った。今年加入し初ライブとなった小瀬戸らむは「失敗もあったけどそれを含めていいライブだったなって思いました。ありがとうございます」と涙を堪えながら語り、会場は暖かい拍手に包まれた。
アンコール曲は、デビュー曲「JAM GEM JUMP!!!」。ライブ終盤になっても衰えないダンスパフォーマンスと、弾けるようなボーカルとシャウトで会場のテンションをさらに上げた。
エンドロールのあと、ハンドクラップによるゲームをクリアすることでダブルアンコール曲が披露されるというミッションが課されると、ファンは一致団結。見事ゲームクリアとなり、最後は「CHANGENOWAVE!!!!」で終演となった。
今回は5公演全ての内容が異なるということや、有観客での単独ライブは約2年ぶりであること、また小瀬戸らむが加入し9人体制となって初めてのライブということで、ファンの期待値も高かったはずだ。そしてその期待に応えるように、メンバーがアイディアや意見を交わし創意工夫し臨んだライブであることが随所から伝わった。バーチャルと現実を繋ぐ演出により、リアルなパワーのやりとりを感じさせる熱い空間だった。進化と不変の両面を見せ、未来に夢を繋いだ彼女たちの今後が楽しみでならない。