EXILE TETSUYA、元バリスタチャンピオンとともにCOFFEE PARTY開催 「ダンスとコーヒーは密接だと気づいた」
仕事でコーヒーマシンにも関わっている井崎氏へTETSUYAは「SDGsの観点から、コーヒーって焙煎するものだし、二酸化炭素排出量を抑えるマシンも出てきているのか?」と追加質問。「コーヒーで最も二酸化炭素を排出するのはお湯を沸かすときだから、二酸化炭素を抑えるのに一番手っ取り早いのはコールドブリュー(低温で長時間抽出する方法)。アメリカ西海岸では、二酸化炭素の排出を限りなくゼロにする焙煎機のスタートアップが50億くらい資金調達している」と井崎氏。さらに「エスプレッソマシンの商談でも、大手は製造時に排出した二酸化炭素量を確認したり、環境負荷に配慮した製品を選ぶようになった。コーヒー業界もサステナブルになっていくと思う」と分析した。
丸山珈琲に所属するバリスタの鈴木氏は最近商品開発にも携わるそう。江戸時代から続く老舗和菓子店「榮太樓總本鋪(えいたろうそうほんぽ)」とコラボした“コーヒーに合うかりんとう”を開発し、登壇者へ振る舞った。「スペシャルな一杯も大事ですけど、手軽に楽しんでいただけるコーヒーの在り方も追求していきたい」と話した。そんな鈴木氏が注目するコーヒー業界のビジネスは「教育システム」だという。「2009年からバリスタ大会に7回くらい出場してトレーニングを受ける立場としてサポートいただき、2016年からは自分がトレーニングをする立場に。今はマシンも進化していますし、ある一定の基準までは教育ってスムーズにいくけれど、その先がすごく難しくて。バリスタの大会ではクリエイティビティを発揮しないといけない。バリスタの核になる部分を教えるのってすごく難しいと感じている」と話し、他の登壇者へトレーニング方法について質問を投げた。
ダンスの学校の運営にも携わっているTETSUYAは「ダンサーもある程度までは練習すれば上手くなるが、その先はなかなか難しい。そこがセンスであったり人間性、周りの人に愛されていること、いろんな要素が必要になってくる」と教える難しさを共有。猿田彦珈琲で社長として社員を育てる立場の大塚氏は「昔はビシバシ鍛え上げることもあったけど反省した。社員が自分でエンジョイできるようなことを試みたいな」と話し、TETSUYAから「変わったね~」といじられていた。コーヒー業界の教育を盛り上げる方法としてTETSUYAは「コーヒーのスーパースターを生み出す」というアイデアを提案。「アジア人で初めてバリスタ世界チャンピオンになった井崎君を僕は前から知っていたけど、世の中での知名度を上げるにはどうしたらいいのか。みんなが憧れるコーヒーのスーパースターをどうやったら生み出せるだろうと考えている。そのために今は、石谷(貴之)さんを盛り上げていきたいと思っている」と話した。
TETSUYAに「コーヒー業界のビジネスマン」として、コーヒービジネスについて意見を求められた大塚氏は「僕はそんなにビジネスマンじゃないんですよ」と謙遜しながら、自身のビジネスに対する原動力を明かした。「昔、役者として売れなかったからバンドをやっていた。最初はハードコアバンドをやり、ヘヴィメタルにしたらお客さんがガクッと減り、2人になった。僕らは5人なのに、何をしてるんだろうと。こういう(お客さんが少ない)世界で何かを表現するのは苦しいなと思った。賞賛されなくてもいいから、たくさんの人に見てもらいたい。そういうオーバーグラウンドへの憧れが、お店を広げていく原動力になっている」と振り返る。さらに創業以降は「最初は恵比寿の1店舗でいいなと思ってたけど、後輩も入ってきて給料も払いたいから広げていった。いろんな人にお店を広げるのは難しいと言われても、逆に難しいならやってみたいと思った。ダメだったときはごめんって言えばいいや」とも。
それに対しTETSUYAは「サクセスストーリーをそばで一つずつ目撃してきた。僕も“東京に出て有名になってやる”と思った感覚を、大塚君も一個ずつクリアしていく姿を見て、ダンスとコーヒーはすごく密接だと気づいた。いつもビジネスマンとして尊敬している」と思いをぶつけた。大塚氏はコーヒー業界の先輩たちについて「熱い人が多くてそういうところも尊敬している。丸山さん(丸山健太郎/丸山珈琲の創業者)とかを見ると、僕ももっと頑張らないといけないなと思ったり。そういうのがビジネスの根本じゃないかな」と話した。
約1時間半の『EXILE TETSUYAのCOFFEE PARTY』は、最後に登壇者から一言ずつのコメントで締めくくり。井崎氏は「お招きありがとうございます。久しぶりにお話できてよかった」と挨拶、鈴木氏は「会ってもなかなかこんなに真面目なお話することないので貴重な機会でした」と満足そうに話した。大塚氏は「こういう機会に立たせてもらうのはなかなかないので嬉しかった。そして(TETSUYAの)コーヒーマイスターアンバサダー就任が自分のことのように嬉しいです」と重ねてお祝いした。司会の平岡氏は「コントもやらせてもらえて非常に楽しかったですし、皆さんのトークを間近で聞けてよかったです。ただ、(石谷氏の)エスプレッソを自分だけ飲めなかったのが心残りです」と最後に笑いを誘った。
『EXILE TETSUYAのCOFFEE PARTY』のアーカイブ動画は、LDH動画配信サービス「CL」で視聴可能。また、サポートのスマートニュースのアプリで11月19日から「AMAZING COFFEE」で利用できるクーポンを配布中だ。