Mega Shinnosuke、会場を熱狂で包んだ濃密なグルーヴ 多彩な演奏で魅せた『CULTURE DOG TOUR』ファイナル

 落ち着いた雰囲気から徐々にエモーショナルなギアに切り替わり、20歳のころお酒にのまれた経験を下敷きにした「甲州街道をとばして」。ピースフルでゆるささえ感じさせるMega Shinnosukeのパブリックイメージとは裏腹なエモーショナルなロックナンバー「反好青年」「本音」では、無骨に歪んだギターをかき鳴らし、2曲続けて緊張感の途切れないヒリヒリするようなパフォーマンスを見せてくれた。

 「ちょっと前から連絡してたんですよ。僕の友達を紹介します」と招き入れられたスペシャルゲスト、クボタカイと共演した「兄弟 feat. クボタカイ」では、クボタカイのスキルフルなラップとMega Shinnosukeのスムースなフロウが親密な相乗効果を生み出し、完全に会場を魅了。そして、サプライズで披露された新曲「ワンモアチキン 」は、ホリデー気分なクリスマスソング。ゲストの登場や新曲の披露とサプライズが続き、オーディエンスの盛り上がりは最高潮に。「楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまうもので、残り3曲です」と宣言され演奏された80’sディスコソング「お洒落すぎてどうしよう」、動き回るベースラインや変則的なビートを刻むドラムが印象的なダンスチューン「桃源郷とタクシー」では、ミラーボールの照明演出も相まって会場はまるでダンスフロア。そして、ファンキーなアレンジがライブ映えする「Sweet Dream」で熱狂のまま本編の幕を下ろした。

 会場に響くオーディエンスのアンコールを求める熱烈な手拍子に応え、再びステージに上がったMega Shinnosuke。「アンコールくらいになるとラフになってしまう」という言葉を体現するように、おもむろに自身のスマホで記念写真を撮影し、その場でオーディエンスにAirDropで写真を共有するなど会場は完全に彼のペースに。会場の空気を味方につけ、追い風を存分に受けたMega Shinnosukeは、ポストパンク、ニューウェイブにも通じるダンスロックサウンドの「O.W.A.」、青春パンクを感じさせる衝動的なグルーヴが印象的な「明日もこの世は回るから」と最後までアグレッシブなパフォーマンスを見せつけ、記念すべき初の全国ツアー最終日はフィナーレを迎えた。

Mega Shinnosuke HP

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