乃木坂46 星野みなみ、妹キャラを10年間背負ってきた立役者 “可愛いの天才”が芸能界引退に至る卒業劇
また、その生生星でのイメージも相まって、星野に定着していたのが妹キャラだった。20歳を迎えた2018年には1st写真集『いたずら』を刊行。キャッチコピーは「可愛いの天才」。舌をペロッと出した可愛らしい表紙とそのタイトルはそのまま星野の人柄を表している。ただ、秋元康も帯コメントで触れているように、星野も確実に大人へと成長していた。言い方を変えれば、そのパブリックイメージにある妹キャラを10年間背負い続けてきたのが星野という一人のメンバーなのであろう。27thシングル『ごめんねFingers crossed』収録の「全部 夢のまま」のMVでは与田祐希、筒井あやめとともにフロントメンバーを担当。各期の妹キャラが集結した形である。さらに同シングル収録の個人PV「星野みなみのとにかくかわいいかるた」は、星野の10年間の“かわいい”を凝縮したベストアルバムのような内容。年を重ねる毎に本来の星野の姿とは徐々に乖離していったのかもしれないが、そのリクエストに全力で応える姿勢は称賛の価値に値する。
この12月に5期生のメンバー発表が予定されている乃木坂46。5期生が加入することにより3期生以降のメンバーが占める比率は格段に増加。さらなる世代交代が加速していく。メンバー一人ひとりの世間への認知度や人気の獲得が世間一般に向けた世代交代の形と言えるが、グループとしてはユニット楽曲やポジション、大きく捉えれば10年間で築き上げてきた魂や志といったものがゆっくりと継承されていくフェーズでもある。生田や寺田、新内だけでなく、星野のポジションもまた次の世代へと受け継がれていく。
(※1)https://blog.nogizaka46.com/minami.hoshino/2021/12/064292.php