そして、結城アイラが歌う「Believe in...」は、第9話のEDテーマとしてファン人気の高い楽曲。第9話は、終わりに 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と映される通り、彼女の心情にスポットが当てられたエピソードだ。生死不明だったギルベルト少佐の死を知り、衝撃を受けたヴァイオレットが仲間からの励ましの手紙によって立ち直る物語に合わせて流れるのが「Believe in...」で、結城が作詞、作編曲を『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』シリーズの全劇伴を担当するEvan Callが手がけている。オーケストラをバックに歌われる壮大なバラードで、明日を生きるための勇気をくれるような楽曲だ。

　戦争で自らの手を汚してきたことへの後悔や少佐を失った悲しみを背負いながら、それでも自分を見守ってくれる人のために生きることを選ぶヴァイオレット。きっと人であれば、誰かの言葉や行動によって救われたことはあるだろう。人は人によって、赦され救われ癒やされるもの。生命力に満ち溢れた結城の歌声を聴けば、きっとそこから明るい希望が感じられるはずだ。

　11月5日には、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』も『金曜ロードショー』で放送される。その主題歌「エイミー」を茅原が担当しているほか、昨年公開の『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』主題歌「WILL」はTRUEによるもの。ヴァイオレット・エヴァーガーデン役の声優・石川由依によるボーカルアルバムもリリースされるなど、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の音楽は多方面へと広がっている。

　曲を聴くだけで目の前にシーンが広がり、物語やセリフを踏まえて歌詞を読めば感動が倍になる。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を語る上で欠かせない、優しく切なく胸を打つテーマソングの数々にも注目しながら、本作を楽しんで欲しい。