「あくにゃんのヲタク保健室」特別編

あくにゃん×田中絵里菜が考える、日韓アイドルの違いとそれぞれの面白さ

家族愛とプロデューサー気質、日韓でファンにも違い

あくにゃん:日本と韓国のアイドルの違いの一つは、日本はいわゆる空白期間(リリースとリリースの合間の期間)にも、アイドル以外の活動がある。だからやっぱりレギュラー番組の数とか、ドラマ出演が指標になっちゃいますよね。

田中:「売れた」ことに対する価値観の違いもありそうですね。韓国のファンだと、とにかくストリーミングを回したり、CDを売りたいみたいなのがあるけど、ジャニーズはいろいろな要素がある中の一つとしてのCDという感じで、テレビ露出の需要も大きいのかなと思いました。

あくにゃん:そうですね。あと写真を買う文化が根強くて。ライブや舞台の物販だと、机の後ろを見ると在庫がどれくらい残っているかがなんとなくわかるじゃないですか。それを千秋楽で売り切れさせる「フォト一揆」があって。ジャニーズグッズの写真は1人何枚までと決まっているときもあるので、友達にも購入を頼むんです。K-POPでは多分ない文化ですよね。そもそも自分たちで撮れるから、写真に対する熱量が強くはないのかなと。

田中:それに、個人に課金する以上に、まずはグループを1位にしたいという気持ちが大きい気がします。

あくにゃん:1位をとることがどれほど難しいかというところによるんですかね。あと、Jr.時代から追いかける文化が韓国と違うなと思います。韓国の場合、練習生時代はあまりマネタイズできないじゃないですか。「まだプロではない人たちにお金を払いたくない」と韓国の友人も言っていました(笑)。日本は小さい時から、ファンが長く応援できるところはありますね。

田中:いわゆる練習生の公演とかもあるんですか?

あくにゃん:あります。ジャニーズJr.であれば、デビューしていなくても、横浜アリーナや国立代々木競技場第一体育館など大きい会場のチケットが完売したり、スターダストもデビュー前の男の子を抱えていますが、TikTokアカウントでの精力的な発信はもちろん公演も行っています。

――韓国は練習生の時に人前に出ることはあまりないですよね?

田中:SM(エンターテインメント)は昔劇場を持っていて、ルーキーズと言われる練習生たちが公演をやっていたりしたんですけど、最近はもうやっていないようですね。あとは、プレデビューの時にショーケースをやりますが、関係者や熱心なファンといった本当に一部の人たちに向けたものです。横アリのような大きい会場ではなく、本当に小さなところでやって、ちょっと舞台に慣れさせるという感じですね。

あくにゃん:ジャニーズはやっぱり育む土台が強いですよね。Jr.時代が長くてようやくデビューができたKis-My-Ft2もそうですが、下積み時代が比較的短くてデビューを掴むメンバー以上に、10年以上続けていてまだデビューできていないメンバーが「周りは辞めていくのに頑張っていてえらい!」と称賛され、人気獲得の後押しになる傾向があります。

田中:本当に成長を見守っている感じですよね。

あくにゃん:自分の子供みたいな感じで、プロデューサー目線というよりは、母親目線みたいな人が多いのかもしれません。だから、例えばスキャンダルがあっても家族愛に近い形で受け止めるというか。

田中:たしかにK-POPでも、日本のアイドルを同時に追っているファンは不祥事があっても「ずっと応援していたから応援し続けます」という“受け止め系”が多いなと思いました。それ以外のファンは熱愛が出ると、すぱっと見切りをつける人が多くて。国民性もあるのかなと思っていたんですけど、日本は長く応援する人がすごく多い気がします。BIGBANGとかも韓国に比べると比較的日本のファンの方が活動を待っている方が多かったり。そこは違いがあるな、と。

あくにゃん:やっぱり昔から、応援し続けている「ファンとアイドル」という関係を見ているから、それがロールモデルとしてインストールされているのかもしれないです。韓国では基本的に若い子がヲタ活をしていますよね。僕の韓国人の友達も「子供がいるのにヲタクしている人がいるの?」とちょっとびっくりしていて。確かに、韓国の番組協力にいくと、日本人気があるアーティストだけファンの年齢層が高いなと感じて。韓国だと、そもそもアイドルを長く続けている人たちが本当に一握りしかいないし、毎年いろいろなグループがデビューするので、みんなどんどん新しい方にはまっていって、10年同じグループを応援している人は本当に稀というイメージです。

田中:最近は2PMやSHINeeといった、兵役を終えてからも活動するグループが出てきましたけど、それ以前にはほとんどいませんでした。最近やっと新しい未来が生まれ始めたところですよね。

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