“スポーツ好きアイドル”はグループ卒業後も安泰? ハロプロ、坂道シリーズ……各競技を愛する者たちの活躍
「ハンカチ王子」ことプロ野球・日本ハムファイターズの斎藤佑樹選手が10月17日、札幌ドームで引退試合を行った。各界から労いの声が挙がるなか、アイドル界からもメッセージを贈った人物がいた。モーニング娘。’21の牧野真莉愛だ。小さい頃から大のファイターズファンである牧野は、斎藤選手の引退試合を生観戦し、翌日自身のInstagramで「ゆうちゃんがファイターズにいてくれて、まりあとっても嬉しかったです」と投稿(※1)。斎藤選手とのツーショット写真も掲載し、反響をあつめた。
牧野は「ファイターズガチ勢」としてアイドル界では有名だ。8月29日のInstagramには大沢啓二元監督、トレイ・ヒルマン元監督、梨田昌孝元監督、栗山英樹現監督など指揮官とのツーショット写真を掲載するほどの熱烈ぶり(※2)。CBCテレビ『燃えよドラゴンズ』の6月23日放送回では、王貞治、長嶋茂雄らと名勝負を繰り広げた球界最高のサブマリン投手・山田久志と共演。山田が「自分たちの現役時代はアンダーストッキングを下までずり下げたらダメだった」と、今の球界でリバイバルブームとなっているアンダーストッキングの履き方について語ったときも、牧野は小声ながらすかさず「あ、オールドスタイル」とその話題に触れた。まさに筋金入りである。
日向坂46・山口陽世の速球をオードリー春日は捕れず
「スポーツ好き」を明かしているアイドルはたくさんいるが、牧野のように野球ファンの多さは抜きん出ている印象だ。つばきファクトリーに所属する谷本安美もそのひとり。彼女も牧野と同じくファイターズファン。現役時代の新庄剛志のプレーに惚れ込み、現在は野村佑希選手や伊藤大海投手注目しているという(※3)。雑誌、WEBメディアなどの連載でも野球関連の話題でいっぱい。彼女も打線や守備について話すなど、内容の細かさに定評がある。
野球好きアイドルで広く認知されているのは、ももいろクローバーZだ。東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大選手との相思相愛の関係は、もはや言わずもがな。しかし2021年、新人でありながら驚異のパワーで本塁打を量産した阪神タイガース・佐藤輝明選手が「高城れに推し」であることが分かり、高城も虎党宣言。彼女は9月5日、阪神甲子園球場でおこなわれた対読売ジャイアンツ戦の始球式にも登場した。
日向坂46の山口陽世は少年野球を経験していたそうで、バラエティ番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)のなかでは見事な投球を披露。球速は80キロを記録し、キャッチャーをつとめたオードリー・春日俊彰も球を弾くほどだった。同番組でかつて野球企画も行われていたことから、4月11日オンエアの「第3回企画プレゼン大会」では、日向坂野球部企画の復活を熱望。野球愛の強さが実を結び、シングル『君しか勝たん』に収録された個人PV『ぱるよの星』では、東京ヤクルトスワローズ、読売ジャイアンツ、横浜DeNAベイスターズでプレーした名選手アレックス・ラミレスとの共演も果たした。
日向坂46・影山優佳は内田篤人と濃いサッカー話
日本で野球と1、2を争う人気スポーツといえば、サッカーだ。日向坂46の影山優佳は、かつて少年サッカーチームに所属し、男子が20人ほどいるなかで、ただひとりの女子選手としてプレーしていたという。現在はDAZNの番組『内田篤人のFOOTBALL TIME』にも出演し、とてつもない知識量を披露している。同番組の公式YouTubeでは内田篤人とともに、元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニのエピソードを語り合い、さらに内田がオーストラリア代表について「昔はバンバンと蹴ってくるチームで嫌だった」と言えば影山が「今はパスサッカーっぽくなっていますもんね」と応えるなど、かなり濃い話を展開。影山は、女子サッカー選手が題材のアニメ『映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ』にも声優として出演。その舞台挨拶ではUEFAチャンピオンズリーグの話に夢中となり、共演したナインティナイン・矢部浩之から「アイドルとは思えない」と驚かれていた。
また、神宿の羽島めいは小学2年から中学卒業までサッカーに打ちこみ、キャプテンをつとめた女子チームで全国ベスト16にも輝いた。Fリーグ(日本フットサルリーグ)の中継ではゲスト解説を担当し、ほかにも様々なメディアでサッカー経験のエピソードを話している。神宿主演の映画『君がいて完成するパズル』では実際にサッカーをプレーするシーンもあるなど、その特技を存分に生かした。
ハロー!プロジェクトの所属アイドルの選抜者で構成されたフットサルチーム、Gatas Brilhantes H.P.(以下、ガッタス)も忘れてはならない。2003年から12年に渡って活動したガッタスは、元サッカー日本代表・北澤豪を監督に迎え、参加メンバーも日本サッカー協会にフットサル選手登録がなされるなど、本格的に取り組まれた。結成前年に日韓ワールドカップが開催され、日本でのサッカー/フットサル人気も高まっていたこともあり、同競技のさらなる普及に貢献。「アイドルなのになぜ厳しい思いをしてまでフットサルをやらなければいけないのか」という疑問が渦巻くなかで企画が始まり、メンバーチェンジを繰り返し、負け続けても這い上がるメンバーの姿に心をつかまれた。