Eve『群青讃歌 / 遊生夢死』レビュー:初音ミクやクリエイターとのタッグも “文化”を広げた先に生まれた縁深い2曲

 そして、「遊生夢死」は、個人制作アニメーションの祭典「Project Young.」(主催は株式会社わかさ生活、企画・制作は株式会社NOKID)のテーマソングとして書き下ろされた一曲。ここにも大きな意味がある。Eveは、MahやWabokuを筆頭に、これまでも多くの個人イラストレーター/アニメーション映像作家と手を組み、クリエイティブを広げてきたアーティストであるからだ。

遊生夢死 - Eve MV

 「好きなことを諦めない」という「Project Young.」のテーマを受けてEveが作った「遊生夢死」は、「群青讃歌」の爽やかで広がりのあるテイストに対して、どことなく深みのある曲調になっている。プレスリリースのコメントによればEveは「夢を目指すことは必ずしも楽しいことばかりではなく、苦難や辛さもあるが、それでも行く先には美しい未来が待っている」という思いを込めたという。

 「Project Young.」の公式サイトでは、26人の新進気鋭のクリエイターがこの曲に乗せた個人制作のアニメーションを発表している。

【新垣れいみ】きみの白亜紀【Project Young.Opening Act.】

 さらには、「Next Act.」として個人制作のアニメーションの一般公募が開催中だ(募集期間は2021年8月21日から11月26日まで)。Eveは「遊生夢死」に加えて「アウトサイダー」「いのちの食べ方」「会心劇」「杪夏」「僕らまだアンダーグラウンド」も含む計6曲を利用楽曲に提供している。

 Eveはこれまでもインタビューなどで音楽とアニメーションを創作において切り離せないものとして語ってきており、沢山のクリエイターを自身の作品に抜擢してきた。そういうことを踏まえて考えても、「Project Young.」が未来に向けての一つのきっかけになる可能性は大きいだろう。

 Eveが2017年に発表し、今のようなアーティストとして活動する最初の一歩になったアルバムのタイトルは『文化』という。今振り返ると、文字通り、彼の登場と共に新しい“文化”のフィールドが広がってきているということを改めて実感する。

Eve『群青讃歌 / 遊生夢死』

■リリース情報
Digital EP『群青讃歌 / 遊生夢死』
9月30日(木)デジタルリリース

収録曲
M1. 群青讃歌 (プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat. 初音ミク アニバーサリーソング)
M2. 遊生夢死 (個人制作アニメーションの祭典「Project Young.」主題歌)
M3. 夜は仄か
M4. いのちの食べ方 (DanceMix ver.)
M5. ドラマツルギー (Live Film ver.)

『群青讃歌 / 遊生夢死』配信リンク

Eve「群青讃歌 / 遊生夢死」特設サイト

Eve SNS アカウント
YouTube:https://www.youtube.com/user/ooo0eve0ooo
Twitter:https://twitter.com/oO0Eve0Oo
Instagram:https://www.instagram.com/eve_harapeco

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