RAKURA、高校卒業~上京を機に広がった価値観 10代シンガーソングライターが見据えるコロナ禍以降への希望

 ブラジル、アメリカ、イギリス、ロシア、ドイツ……日本国内だけでなく、Spotifyの海外リスナーのプレイリストを通じて世界中で再生されている18歳のシンガーソングライター、RAKURA。この春に高校卒業と同時に上京した彼女は、今年4月にフィジカルとしては第1弾となる1stミニアルバム『In me』をリリースし、翌月からは3カ月連続で、同作に収録された楽曲のEnglish Versionの配信をスタート。

「Time will tell」

 そして、7月29日には早くも新曲「Time will tell」をリリースした。ハイペースなリリースを続ける彼女に、上京後の3カ月を振り返ってもらいつつ、通算3枚目となるデジタルシングルに込めた思いなどを聞いた。(永堀アツオ)

(English Ver.は)英語でしか表現できない言葉も使ってる

RAKURA

ーーまず、4月に1stミニアルバム『In me』をリリースした心境から聞かせてください。

RAKURA:自分の内側から出たものが形となって、世に出ていくというのを目の当たりにして。改めて、音楽を通して、自分の中にある気持ちを世界中の人に知っていただけるのはすごいことだなって実感しました。これからもどんどん自分の気持ちを出していける作品を多く作っていきたいなと思いました。

ーーそして、同月にはRAKURAさんの出身地でもある福岡県宗像市で行われた音楽フェス『宗像Fes. ONLINE~Seven Fukuocarat~』に初出演しましたね。

RAKURA:『宗像Fes.』は無観客のオンラインだったんですけど、ステージに出る直前までは、緊張で心臓がバクバクしていました。ただ、あの会場、「宗像ユリックス」の舞台には小学校低学年の頃から(ミュージカルなどで)立たせていただいていたんですよ。だから、楽屋や舞台は馴染みのある場所だったんですけど、いつもとは全然違う空気と緊張感があって。異次元の場所にいるみたいでしたね。

ーー地元なのに「宗像県」って言ってましたからね。

RAKURA:MCは緊張してたんですよ(笑)。でも、ステージに立って、歌いだしたら、緊張もなくなって、楽しんでできたと思います。ただ、無観客の生配信の難しさも感じて。オンラインで全国に配信されたことで、いつもより多くの人が見てくださってるんだなっていうのは、目の前にお客さんがいなくても感じることができたんですね。でも、カメラの前で歌うことが今までにはなかったことで。ライブのステージはデビュー前にもいくつか経験してきたんですけど、カメラに向かってどう歌えばいいのかは難しかったし、有観客で、お客さんを目の間にしてもっともっと歌っていきたいなと感じました。

ーー前回のインタビューでは、思い出すだけで泣いていた「the song」もしっかりと歌いきってましたね。

RAKURA:泣かずに歌い切りました! お母さんは画面の向こうで号泣してたみたいです。私のステージ中はずっと泣いていたみたいですね。リリースした時も、聴いてくれたお母さんに「ありがとう」って言われて。その時も泣いてたんですけど、後にお母さんから手紙が送られてきたんですよ。そこに、「the song」のアンサーソングの歌詞が書かれていて、びっくりして。

ーーええ! タイトルを聞いてもいいですか?

RAKURA:「the thought」でしたね。母から娘に宛てた曲で、私のことを“宝物”と表現してくれていて。いつか、大人になってからその歌詞をもとに曲を書けたらいいなと思いますね。

ーーいい話ですね。そして、5月からは毎月1曲ずつ、ミニアルバム収録曲の英語歌詞バージョンをリリースしました。

RAKURA:ミニアルバム『In me』が大切なものを詰め込んだ作品だったので、日本語じゃない国の方達に届けたいという思いも強くて。ハイペースで月1でリリースさせていただきました。広い範囲に届いてるっていう実感がありましたし、自分のこの気持ちが、日本にとどまらず、いろんな方に知っていただけるっていうのは、本当に、これからRAKURAの中身をもっと知っていただけるきっかけになったんじゃないかなと思って嬉しいです。

ーー英語だけの歌唱はどうでしたか?

RAKURA:デモが届いたときは「やばっ! 大丈夫かな?」って不安だったんですけど、割とすんなり歌えました。プリプロの時点で「パーフェクト!」って言ってもらえたくらい歌えてて。アクセントだけポイントをつけて覚えれば、あとはスッと入ってくるし、プロデューサーのRa-Uさんが作ってくれる曲は、もともと洋楽のリズムに近いので、英語で歌った方が断然、ノリやすいし、歌いやすいんですよね。あと、英語と日本語は発声の仕方が違うので、英語で歌うと少し声が低くなるんですよ、だから、よりカッコいい曲になりましたし、英語でしか表現できない言葉も使ってるので、海外の方の方が強さも感じてくれてるかもしれないです。

ーー日本語の発声の方が少し幼いというか、可愛い声になりますよね。英語の方が深みでてるなと感じます。

RAKURA:そうですね。今後は元から英語だけの曲もやってみたいし、一番だけ英語、二番は日本語とかでもかっこいいですし、1曲でいろんな人に届いていいなって思います。

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