三代目 J SOUL BROTHERS History 第3回 〜Year 2013 & 2014〜

三代目 J SOUL BROTHERSの10周年を振り返る 第3回:“EXILE TRIBE”を背負った7人の躍進&「R.Y.U.S.E.I.」の大ヒット

 アーティストでありながら、俳優・番組MC・モデル・ファッションデザイナー・プロゲーマー・プロデュース業など、マルチに活躍する7人組ダンス&ボーカルグループ、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(以下、三代目 J SOUL BROTHERS)。2014年に発売したシングル『R.Y.U.S.E.I.』が大ヒットしたのを機に、今や国民的グループとして不動の地位を確立している彼らが、昨年11月10日にデビュー10周年を迎えた。そんな三代目 J SOUL BROTHERSのヒストリーを辿りながら、改めてその魅力を紐解く連載がスタート。第3回は、ターニングポイントとなった2013~2014年の彼らに迫る。

 EXILEも兼任するリーダーのEXILE NAOTOと小林直己を中心に、『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~』から選出されたボーカルの今市隆二と登坂広臣、パフォーマーのELLY、山下健二郎、岩田剛典で結成された7人組ダンス&ボーカルグループ、三代目 J SOUL BROTHERS。2010年9月18日に現メンバーが揃い、11月10日にシングル『Best Friend's Girl』でメジャーデビューを果たした彼らは、ハードスケジュールの中で、7人で1つのグループ像を創り上げるためにもがいてきた。時には、大好きだった歌でさえも嫌いになりそうになりながら、EXILEという存在の大きさに苦しみながら、なんとか三代目 J SOUL BROTHERSを育て上げようと必死だった。だが、初の単独アリーナツアー『三代目 J Soul Brothers LIVE TOUR 2012「0~ZERO~」』を行ったり、2012年末には叙情的なラブバラード「花火」で『第63回NHK紅白歌合戦』に初出場したことが転機となり、グループの内側に向けられていた想いは少しずつ外へと向かっていく。そして2013年は、三代目 J SOUL BROTHERSの快進撃が始まった年だった。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / 花火 ~Short Version~

 まずは、初の『紅白』出場を起爆剤にして、2013年1月1日に3rdアルバム『MIRACLE』をリリース。すると『MIRACLE』は、デビュー以来初となるオリコン週間アルバムランキング1位を獲得した。その売り上げは伸び続け、2週連続で首位を獲得。2012年末に行われたインタビューで「『MIRACLE』には2013年の自分達のテーマというか、『2013年、ミラクルを起こしていくぞ!』という前向きな想いも込められていて」(今市)、「『MIRACLE』は、ライブで成長させてきた曲もあれば、ライブを通して見えてきたものを反映させた曲も収録されているので、次のステージに進むための1枚というか、三代目 J Soul Brothersの世界を広げるための重要な1枚になったかなと思います」(EXILE NAOTO)(※1)と語っていたように、軌跡を辿りながらも未来を見据えた意欲作が、“ミラクル”を起こしたのである。これまでの彼らの努力を思えば、奇跡ではなく必然と言えるだろうが、リーダー2人にとっては同ランキングで2位を獲得したEXILEのベスト盤『EXILE BEST HITS -LOVE SIDE / SOUL SIDE-』も含めると1位・2位を独占した形となり、年明けから好調な滑り出しとなった。

 一方で2013年4月3日には、EXILE HIROが年内をもってEXILEを勇退することを発表。それはEXILE内のみならず、LDH全体に衝撃を与えた。小林直己は後に「EXILE TRIBEの各グループや各メンバーが“何をするべきか?”“将来に向けて何ができるか?”を考えた期間でもありました」(※2)と、振り返っている。その証として三代目 J SOUL BROTHERSは、4月24日に9thシングル『SPARK』をリリースすると、同作からはグループ名を三代目 J Soul Brothersから三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEに改名。当時はまだGENERATIONS from EXILE TRIBEしか後輩グループがおらず、三代目 J SOUL BROTHERSも若手グループという立ち位置だったが、同年9月にはTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカルを選出した『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 4 ~夢を持った若者達へ~』が開催されており、ここからたくさんのグループが生まれていくことは想像に難くない。だからこそ、このタイミングで“EXILE TRIBE”の名を背負うことで、「LDHにおける自分達の強み」「後輩が増えていく中で、自分たちがどう立ち振る舞っていくべきなのか」を見極めようとしていたのではないだろうか。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / SPARK ~Short Version~

 2013年7月にリリースされた、EXILE TRIBE名義のシングル『BURNING UP』(三代目J Soul Brothers VS GENERATIONS)では、早くもその片鱗が感じられた。同作では、今市・登坂と、同じく『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~』のファイナリストだった数原龍友・片寄涼太が共演。「BURNING UP」の歌詞にも、2グループが各自の強みを活かしながら、果敢にぶつかり合い、高め合う様が描かれている。しかし、筆者が同作のインタビューを行った際には(※3)、良い意味で先輩・後輩の垣根があまり感じられなかった。変に恐縮することもなく、親しげに笑い合う2組。そこに漂う温かい空気は、素人同然で芸能界入りを果たし、それまで遠い存在だったEXILEと同じグループで活動してきた経験を持つ、三代目 J SOUL BROTHERSが見出した“先輩・後輩の在り方”なのだろう。それでも当時、デビュー1年目だった片寄が「NAOKIさんが『二代目 J Soul BrothersとしてEXILEに入って、初めて14人でのMV撮影をした時も、もともとのオリジナルメンバーの後ろで踊っていたんだけど、後ろにいると余計に小さく見えるから1人1人がもっと大きく主張して踊るといいよ』って言ってくださったのは、とても参考になりました」(※4)と語ったように、自身が学んだことはしっかりと後輩に受け継いでいく。長年ストリートで鍛え上げられたEXILEのオリジナルメンバーとも、幼少期からEXPG STUDIOでダンスを学んできたJr.EXILE世代とも違う、独自のスタイルが三代目 J SOUL BROTHERSには存在するようだ。

EXILE TRIBE (三代目 J Soul Brothers VS GENERATIONS) / BURNING UP (Short Version)

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