日向坂46 小坂菜緒、1st写真集『君は誰?』が大ヒット パフォーマンス、性格、演技力……様々な角度から魅力を検証

 「自分を変えたい」という思いでアイドルを志した小坂。読書好きで人見知りという内向的なキャラクターではあるが、これまでのインタビュー記事や彼女のブログを読むと、常に深く考え、自分にとって何が必要か物事を客観視できる性格のようにも思う。その達観した雰囲気が、時に影を感じさせることがある。華がありながら影を感じさせる奥行きが、小坂の最大の魅力だと筆者は思う。それでいて、恐竜好きのオタク気質というギャップもまた愛される理由だろう。

 さらに極め付けは、小坂のパフォーマンス力の高さ。毎回ムラがなく、常に高い水準のパフォーマンスを披露している。日向坂の楽曲は、「キュン」のようなキュートな表情で踊るダンスから、「青春の馬」のように力強さとキレを見せる振り付けなど幅広いが、楽曲の世界観を表現する力は小坂が突出している。そしてあえて魅力をもう1つあげるなら、日向坂主演ドラマ『DASADA』(日本テレビ系)で見せた演技力だろう。小坂が演じた佐田ゆりあは、「私って可愛いじゃないですか」が口癖の、普段の小坂とは全くの別人格。いわゆる憑依型の演技と呼ばれるものかもしれないが、それが演技に限らず、パフォーマンスやバラエティでのアドリブコント、モデルの仕事などにおいても発揮されているように思う。

 “少女から大人に変化していく瞬間”を切り取った今回の写真集は、これまであまり見られなかった自然体の表情と共に、小坂の人間味が溢れるものとなっている。4月から始まった『星のドラゴンクエストpresents 日向坂46小坂菜緒の「小坂なラジオ」』(TOKYO FM)や、ソニー損保のCMなど、活躍の幅を広げた小坂だが、6月26日に当面の間の活動休止と静養が発表されている。ただ、影山優佳や濱岸ひよりなど休養した日向坂46メンバーが一回り成長した姿で復帰したのを思うと、小坂には焦らず十分な静養をとり、また元気な姿を見せてほしいと思う。

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