BTSが日本リリース曲ベスト発売 K-POPグループの“日本語バージョン”と“日本オリジナル曲”に見る活動スタイルの変化

 SMエンターテインメントも2015年のEXOの日本デビューシングル曲「Love Me Right 〜romantic universe〜」は韓国楽曲の日本語バージョンだったが、Red VelvetやNCT127はシングルリリースをせずに、タイトル曲が日本オリジナル楽曲のミニアルバムで日本デビューというスタイルに変わってきている。

EXO / 「Love Me Right ~romantic universe~」MV short ver.

 所属事務所は異なるが、メンバーが楽曲制作に関わっているSEVENTEENもシングルではなくミニアルバム『WE MAKE YOU』で日本デビュー。タイトル曲は本国と同様の形式で制作した日本オリジナル楽曲で、以降のシングルも同じ制作スタイルを貫いている。

[MV]SEVENTEEN - CALL CALL CALL! MV

 近年は韓国でリリースしたアルバムやミニアルバムの収録曲をほぼそのまま日本語バージョンとして「移植」したアルバムを日本でもリリースし、アルバム曲として日本オリジナル楽曲を収録というパターンが多かったYGエンターテインメントも、TREASUREの日本デビューの際は日本オリジナル楽曲をデジタルで先行リリースし、その後日本語バージョンを収録したアルバムをリリースする方式に変わっている。

TREASURE - 'BEAUTIFUL' M/V

 ひとまず「日本語バージョン」で日本デビューするグループは定型のパターンとしているものの、最もプロモーションが多く行われるシングルカットの楽曲に関しては、最初から日本オリジナル楽曲をリリースするK-POPグループが増えてきていることは確かなようだ。

 一方、FTISLAND、CNBLUE、DAY6といったバンドスタイルのK-POPグループは「アイドル」として扱われている本国よりも、日本ではより「バンドっぽい」活動スタイルを取るためか、全く独自の日本オリジナル楽曲で活動するパターンが以前から多かった。

FTISLAND - Hold the moon【OFFICIAL MUSIC VIDEO -Full ver.-】
CNBLUE - ZOOM【Official Music Video】
DAY6「Finale」Promotion ver.

 このように、ひとくちに「日本語バージョン」「日本オリジナル楽曲」といっても、実際はグループの活動形態や日本活動の深度、日本での一般認知度やファンダム規模などによってさまざまなやり方が存在するのが2021年の「日本活動」と言えるだろう。

■DJ泡沫
ただの音楽好き。リアルDJではない。2014年から韓国の音楽やカルチャー関係の記事を紹介するブログを細々とやっています。
ブログ「サンダーエイジ」https://nenuphar.hatenablog.com/
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