BEYOOOOONDS 清野桃々姫プレイリスト連載「ひめぷれ」第5回

BEYOOOOONDS 清野桃々姫プレイリスト連載「ひめぷれ」 5月は「五月病を吹き飛ばす楽曲」

 BEYOOOOONDS 清野桃々姫によるプレイリスト連載「ひめぷれ」。ブログで毎回目覚まし音として洋邦問わず様々な楽曲を紹介するなど、グループ内でも音楽好きとして知られる清野。同連載では、そんな清野に毎月あるテーマに沿ったプレイリストを紹介してもらう。5月は「五月病を吹き飛ばす楽曲」をテーマに8曲をセレクトしてもらった。“聴いていて楽しめるものを選んだ”という清野。今回は「声」がポイントになっているようで、アーティストそれぞれの声の魅力についても語られた。(編集部)

5月は「五月病を吹き飛ばす楽曲」をセレクト!

Vaundy「不可幸力」
Ado「ギラギラ」
Creepy Nuts「Who am I」
サイダーガール「ばかやろう」
TOOBOE「憂鬱」
aiko「一人暮らし」
Saucy Dog「ゴーストバスター」
緑黄色社会「たとえたとえ」

「Vaundyさんの声は、サ行とアの母音が最高に好き」

ーー今回もよろしくお願いいたします! 今回はテーマが「五月病を吹き飛ばす楽曲」ということで。

清野:そうですね。今回は聴いていて楽しめるものを選びました! 五月病って、決して自分がダメだからなるものでもないですし……しょうがないものですよね。

ーー「聴いていて楽しめるものを選んだ」というのは少し意外です。序盤はシリアスな楽曲も入っているので、辛い気持ちに寄り添った楽曲をあえて選んでいるのかと思ってました。

清野:なんだろう……無意識なんですけど、暗めな方が好きかもしれないです。マイナーコードってすごく魅力的ですよね。歌詞がポジティブでも、曲調がマイナーコードだったり、急にコード進行が変わるものって不気味じゃないですか。前もお話ししたように、映画もぐちゃぐちゃした人間関係を描いた物語が好きなので。

ーープレイリストを見ていると、清野さんはいい意味でダーティーな側面も持ち合わせている方なんだと思います。

清野:ファンの方にも「こんなの聴いてるんだ」ってよく言われるようになりましたね。アイドルっていうとふわふわしたかわいらしい音楽を聴いていると思われがちなんですけど、それだけじゃないっていうのが伝わっているのかなと思います。

ーーでは一曲ずつお話を聞かせてください。まずはVaundy「不可幸力」から。

清野:私、Vaundyさんの声がすごく好きなんです! 特にサ行とアの母音が最高に好きで。Vaundyさんの曲ってサ行が結構出てくるんですよ。

ーーそれは気づかなかったです! 「サ行とアの母音が最高に好き」って面白いですね。

清野:例えば〈膨らんだ、妄想、幻想、真相を、いやあれを探してる〉とか。サ行4連発!って感じでもうすっごい好きで。〈Welcome to the dirty night〉っていうところも好きです。言葉の響きも曲を聴く上で気にしてるかもしれないです。

不可幸力 / Vaundy :MUSIC VIDEO

ーーなるほど。歌詞の内容についてはどうですか? 

清野:この曲って自問自答が続くんですけど、サビでは“愛で繋がってるよ”って広い視点に移っていくんですよね。その移り変わりにも魅力を感じました!

ーー続いてAdoさん「ギラギラ」です。Adoさんも声が特徴的ですよね。

清野:やっぱり声は気になりました。Adoさんって〈ギラギラ〉の歌い方も一つ一つ違いますし、声色を何種類持ってるんだろうって思います。同一人物が歌っているように聴こえない表現力がすごいなと。

ーーAdoさんといえば「うっせぇわ」の印象が強いですけど、この曲を選んだのは何が決め手でしたか?

清野:「ギラギラ」って歌詞とアレンジの合わせ方ですね。〈あーもう本当になんて素晴らしき世界〉って歌ってる一方で、ビートは重めだったりしてシリアスな感じもする。悩んでる人の気持ちにハマるような楽曲だと思いました。

【Ado】ギラギラ

ーーCreepy Nuts「Who am I」はいかがですか?

清野:今までのCreepyさんにはない楽曲で新鮮ですよね。何事もちょっと別の角度から見てみたら、景色が違って見えることってあるじゃないですか。この曲はそれに気づかせてくれる曲だなって思います。新しい環境になって悩みを持ってる人に、ぜひ聴いてみて欲しいです。

【期間限定】Creepy Nuts 「Who am I」 (映画『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』ver.)

ーー続いてはサイダーガール「ばかやろう」です。

清野:サイダーガールの中でも、特にずっと印象に残ってる曲だったんですよね。同じコード進行の繰り返しで、終わり方もフェードアウトで。この曲の構成が好きで選んでみました。聴き手に寄り添った楽曲ではあるんですけど、〈くだらない日々の未来に唾を吐いて〉って歌詞があったりとか、どこかニヒルな視点も持ち合わせてるところが好きです。あと、このプレイリスト、JKっぽいなって思いました(笑)。

ーーそうなんですね! 友達同士でも、このプレイリストに挙がってるようなアーティストの話をよくするんですか?

清野:そうですね。TikTokとかよく使われてるアーティストの曲も多いですし。サイダーガールさんは「#邦楽好きとつながりたい」って調べるとよく挙がってきますね。

Bakayaro

ーーなるほど。音楽との出会い方が清野さん世代ならではで興味深い話ですね。続いてTOOBOEの「憂鬱」はどうですか?

清野:「憂鬱」はインストが本当に好きで。もちろん音源を買ったんですけど、オケだけだったとしても絶対買ってました。あと〈落ちていくのも最高だ〉とか〈憂鬱な気分になっちまおうぜ もう一度〉って不安定な気持ちを受け入れるような歌詞がすごくいいなって。アレンジも厚みがありつつ、キャッチーで耳に残りやすいですよね。

【MV】憂鬱 / TOOBOE

ーー次はaikoさんの楽曲ですね。「一人暮らし」はこの間発売されたアルバム『どうしたって伝えられないから』に収録された楽曲です。

清野:aikoさんは毎作予想を超えてきますよね……。この曲は、音色もそうですし、〈あなたのロンTと私の体と固結び〉って歌詞とかもいちいちかわいいです。でも、どこか余韻を残すような独特な魅力もありますよね。今回のプレイリストは、「五月病を吹き飛ばす」っていうテーマなので、1人で聴くイメージだったんです。一人思いに耽るような時間に合うなと思って、この曲を選びました。

ーー清野さんはaikoさんの曲をどういう時に聞くんですか?

清野:本当にいつでも聴いてます。例えば本番前には元気になりたいので「be master of life」を絶対聴くんです。新しいアルバムでいえば、1曲目の「ばいばーーい」はすごくしんどい曲ですけど好きですし、「メロンソーダ」もすごく好きです。いろんな方向性の曲を書かれているので、どんな時でも合うんですよね。

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