GENERATIONS メンバー分析【入門編】Vol.5:佐野玲於

GENERATIONS 佐野玲於、研ぎ澄まされたダンス 高いプロ意識で後輩を引っ張る“Jr.EXILEの長男”

 佐野が得意なダンスジャンルは、先述した通り、KRUMP。もともとはストリートでの抗争や暴力を止めるため、それに代わるものとして生まれたダンスであり、足を踏み鳴らす“ストンプ”、胸を突き出す“チェストポップ”、力いっぱい腕を振り下ろす“アームスイング”といった、身体を大きく見せて挑発するような動作が特徴だ。クランパーはEXILE TRIBEにも多く、佐野もLil Twiggz名義で、日本最高峰のKRUMPアーティスト集団であるTwiggz Famや®AG POUNDに所属。EXILE AKIRAや三代目 J SOUL BROTHERSの小林直己、岩田剛典、GENERATIONSの関口メンディーといったメンバーと活動を続けている。体幹の強さがよくわかる、キレッキレで気合いの入ったダンスが彼の魅力で、メンバー1ダンス歴の長い中務も「集中力が半端なくて、そこはすごくリスペクトしているし、研ぎ澄まされたダンスはアーティスティックです」と称賛している(※4)。

GENERATIONS from EXILE TRIBE / 「Sing it Loud」 佐野玲於solo dance ver.

 また、2012年にドラマ『シュガーレス』で俳優デビューを果たすと、2018年には、主演映画『虹色デイズ』と、主演・吉田羊の息子役を演じた映画『ハナレイ・ベイ』が公開。『PRINCE OF LEGEND』シリーズのようなコメディタッチの作品でも爪痕を残し、着実に俳優としてのキャリアを重ねている。小学生の頃から慕っているEXILE AKIRAや岩田剛典は、俳優としても憧れの存在のようだ。

 クールな印象を持たれやすい佐野だが、その素顔はツンデレないたずらっ子。毒舌を炸裂したり、最年長の関口を先陣切っていじる姿は、GENERATIONSの定番になっており、数原からも「メンディーくんは、玲於の遊び道具ですから。2人のやりとりを見ているとすごく面白い」(※5)と言われている。その一方、周りからは誤解されやすいところも……。そんな彼をしっかり者の片寄がフォローしているようで、塩対応に定評のある佐野も「涼太くん僕の通訳だから(笑)」(※6)と甘えた発言をしている。メンバーにいたずらを仕掛けている時の小悪魔な笑顔や、不器用な一面、ふいに見せる“デレ”に、母性本能をくすぐられるファンも多いだろう。とはいえ、近年では“Jr.EXILEの長男”として後輩を引っ張る機会も多く、佐野のプロ意識の高さが組織の士気を高める一因に。

 デビュー当時は16歳で末っ子キャラだった佐野玲於も、現在25歳。ダンスも芝居もファッションも、好きなことを追究し続けるその背中は、ますます頼もしく輝いている。

1、3:https://hochi.news/articles/20190222-OHT1T50112.html
2:https://hochi.news/articles/20190628-OHT1T50190.html
4:https://www.excite.co.jp/news/article/Jisin_1638376/
5:https://jisin.jp/entertainment/interview/1638376/
6:https://jisin.jp/entertainment/interview/1638319/

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter(@stmdr38)

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