『小林私公演』2部レポート

小林私にある原石の輝き 初のバンドセットライブも自由奔放なステージに

 2月28日に渋谷CLUB QUATTROにて小林私のワンマンライブ『小林私公演』が行われた。2部制となっており1部は弾き語りでライブを行い、2部は初のバンドセットでのライブが繰り広げられた。このレポートでは2部の模様を書きたいと思う。

 ギター、ベース、ドラム、マニピュレーターの4名のサポートメンバーを従え、1曲目に演奏されたのは「風邪」。音源を丁寧に再現しつつも重低音響く迫力あるバンドサウンドで、ライブならではの魅力も加わっている。バンドセットでは初ライブとは思えないほどの完璧な演奏だ。続く「HEALTHY」では腕を上にあげて踊りながら歌う小林私。色気がある歌声とクールな楽曲だが、ユーモアも加わったパフォーマンスは唯一無二だ。

 ライブ全体の構成もユーモアがあって唯一無二である。1〜2曲ごとにMCを行うほどトークパートが多く、話す言葉や内容は破天荒。2曲歌い終えると「疲れたので帰ります」と冗談を言うような自由さ。さらには「今日は1時間半やるんですけど、8曲しか用意してません。曲だけだと30分で終わるんで1時間話さなければなりません」と伝えてファンを驚かせる。さらには「みなさんは楽しみに来ているとは思いますが、僕たちは仕事ですから。仕事は早く終わらせたいので時間を巻いて終わります」と自由奔放な発言を続けて会場を笑わせる。

 そんな自由なMCには驚いてしまうが、カッコつけずに包み隠さずに話す様子には親近感を持ってしまった。しかし演奏する姿はクール。演奏が再開されると一瞬で空気が変わった。「悲しみのレモンサワー」ではアコースティックギターを弾きながら色っぽく歌う。客席上のミラーボールも回りアダルトな雰囲気に彩る。人柄と音楽とのギャップが凄いのだ。このつかみどころのない部分は小林私の魅力であるし、次世代のシンガーソングライターの姿にも思う。