TREASURE、メンバー分析で迫るグループの躍動【前編】:チェ・ヒョンソク、ジフン、ヨシら皆に愛される年長メンバー
■ジュンギュ
ジフン、ヨシと共に2000年生まれの中では最年少のジュンギュは、ヒョンソクと同様に『MIXNINE』参加経験があるボーカルラインのメンバーだ。ドヨンと同じダンススクール出身で、2014年にオーディションを経て練習生となった。バン・イェダムやパク・ジョンウとは異なる印象の柔らかなハイトーンボイスを持ち、YGらしいグルーヴはあるもののより爽やかで特徴的な歌い方が耳に残る。柔和なイメージのルックスとスタイルで幼少時は子役やキッズモデルとして活動した経験もあり、童顔でいつもニコニコ笑っている印象のナチュラルな愛嬌の持ち主だ。だが、感情が顔に出やすく、人に言われてやる愛嬌は苦手という素直さもある。活発な印象のTREASUREメンバーの中では自他共に認める大人しい方でいじられがちだが、特に同学年のジフンとはそれぞれが外向的/内向的な性格ゆえに揉めがち(ジュンギュの素直な反応が楽しくてジフンがちょっかいをかける印象)で、メンバーやファンからは「トムジェリコンビ(『トムとジェリー』のように喧嘩するほど仲が良いコンビ)」のように称されている。『YG宝石箱』でのパフォーマンスで見せたコンビネーションが印象的だったマシホとのコンビは、特に海外ファンから「マシギュ」の愛称で親しまれているそうだ。ゾンビやお化け屋敷などに敏感に反応する一方、幽霊は信じず、ホラー映画や虫などは平気という多様な側面を率直に見せてくれるところも魅力の一部ではないだろうか。
■マシホ
一見して「アイドル」らしい、かわいらしく華のあるルックスで、特に海外ファンから「anime boy」の愛称で熱烈な支持を受けているマシホは2001年生まれ。2013年からYG JAPANで練習生として活動し、日本出身メンバーの中では練習生歴が長い方だ。AKMU「思春期:冬と春の間」MVにバリスタ役で出演したことも。 WINNERのキム・ジヌを思わせる、どこかイノセンスを感じさせる独特のボーカルが印象的で、アクロバットをこなし、バスケットボールが得意という高い身体能力から繰り出されるダンスや『ラップなど多彩なスキルを持っている。キャラとしては、アイドルには不可欠な愛嬌を積極的にしてみせる方で、「キジョリン(気絶するほどかわいい)」な愛嬌を持ちネタのようにし、メンバーからも「存在自体がかわいい」と言われる場面も。一方でバラエティでは「せっかく撮るんだからきちんと映らないともったいない」とメンバーにアドバイスを送ったり、肝試し企画ではリアクションしながらもミッションは達成する姿にジェヒョクが「マシホは半端なことはしない、やる時はやる男。リアクションもしっかりするし本当にすごい」と感心する場面もあった。パフォーマンスとキャラクター両面において自分の魅力や見せ方をよく理解しており、それを発揮できるという、パフォーマーとしての能力とアイドルとしての華を両立させたオールラウンダーと言えそうだ。
■ユン・ジェヒョク
同じく2001年生まれのユン・ジェヒョクは、YG・SM・JYP・Big Hitを含む7つの芸能事務所からスカウトされた経験を持つ、柔和で温かみのあるルックスの持ち主で、スカウティングでYGに入り練習生から初めてデビューした。入社して1年も経たないうちに『YG宝石箱』がスタートしたため、サバイバル当初はスキル面での不安を覗かせる場面も多かったが、その後持ち前の頑張りでダンスやボーカル共に成長を見せ、デビュー曲「BOY」ではセンターで踊るパートもあった。「ユン・ダジョン(多情=情が厚い)」「ユン・スウィート」というあだ名をつけられている通り、練習生仲間が脱落した時に泣いたり、メンバーを積極的に褒めたりと、優しくポジティブな物腰と感性の豊かさが印象的だ。バラエティではジフンと並んで積極的にMCをやったり、ジフン、ジュンギュ、ジョンウといったテンションの高いメンバーとミニコントをするなど、グループ全体にポジティブなエネルギーをもたらすムードメーカー的なメンバーの一人でもある。
■アサヒ
ジェヒョクと同じく2001年生まれのアサヒは、2018年にYG JAPANの練習生になってから数カ月という短い期間で『YG宝石箱』への出演が決まった。『YG宝石箱』当時は大きく目立つ場面は少なかったものの、TREASUREとしてデビューが決定してからその魅力が明らかになっていったメンバーだ。ビジュアルラインと言われる求心力のあるルックスの持ち主で、特に韓国では「I LOVE YOU」時のプラチナブロンドが「TREASUREの金髪の子」とアイドルファンの間にもその存在が知れ渡った。ボーカル担当で作詞作曲もこなし、「3分TREASURE」の動画ではマシホとの楽曲制作の様子を見せたり、自作曲を聴かせる場面もあったが、3枚目のシングル曲「THE FIRST STEP:CHAPTER THREE」とアルバム『THE FIRST STEP:TREASURE EFFECT』には自作曲「ORANGE」が収録された。作詞作曲だけでなく、絵を描くのも得意というアーティスティックな感性があるようだ。キャラ的には、一見内気な性格で、静かなように見えて突発的なギャグなどでメンバーやファンを戸惑わせたり、大笑いを見せることもあるギャップにハマってしまうファンも多そうだ。物怖じしない度胸もあり、肝試し企画やバンジージャンプでも怖がる姿を見せずに躊躇なく飛んでいた。クールかつ無表情で、感情をあまり表に出さないことから「ロボット」というニックネームがつき(グループ内での公式絵文字もロボット)、韓国のファンでは「猫みたい」という意見も多いようだ。同い年のジェヒョクとは対照的なビジュアルラインとみなされており、ジェヒョクがアサヒに積極的にコミュニケーションを取るような場面も多く見られる(昨年末から今年の年始にかけて、帰国できないアサヒと一緒に過ごしたとV LIVEにてジェヒョクが発言していた)ためか、「ヒョクサヒ」「アジェ」のような愛称でファンから愛されている。
今回は1999〜2001年生まれの7人の年長メンバーを紹介した。残るメンバーは次回紹介するが、個性的なスキルと自由なキャラクターが揃っていながら、グループ全体で見ると一糸乱れぬカル群舞がダイナミックで独自の華やかさのあるパフォーマンスを見せる事ができるというのが、TREASUREというチームの強みなのかもしれない。
■DJ泡沫
ただの音楽好き。リアルDJではない。2014年から韓国の音楽やカルチャー関係の記事を紹介するブログを細々とやっています。
ブログ:「サンダーエイジ」
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