『僕は僕を好きになる』インタビュー
乃木坂46 梅澤美波&清宮レイ&田村真佑に聞く、次世代担うメンバーとしての覚悟「遠慮しがちな時代はもう終わった」
乃木坂46が、26thシングル『僕は僕を好きになる』を1月27日にリリースする。同シングルは、3期生 山下美月が表題曲センターを務めるほか、山下の両隣には同じく3期生の久保史緒里と梅澤美波が並び、4期生 清宮レイと田村真佑が初選抜に選ばれるなど、新世代の台頭を感じさせるフォーメーションが取られている。
リアルサウンドでは、梅澤美波、清宮レイ、田村真佑の3名にインタビュー。10周年イヤーの幕開けとなる同シングルにかける思いをはじめ、センター・山下美月への印象、これからを担う3期・4期という立場から見た、グループの未来について話を聞いた。(編集部)
ウジウジ言うよりも、前に出て戦わなくちゃいけない(清宮)
ーー26枚目のシングルの選抜発表が昨年11月の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)で放送されましたが、今回の選抜発表は各期生別に行ったあと、選抜メンバーだけを集めてフォーメーション発表が行われたそうですね。田村さんと清宮さんはこれが初選抜入りとなりますが、ご自身の名前が呼ばれたときの率直な感想を聞かせてください。
田村真佑(以下、田村):私は最後に名前を呼んでいただいたんですけど、そのときはレイちゃんが呼ばれて筒井あやめが呼ばれて、そこから賀喜遥香と遠藤さくらが呼ばれたんです。なので、「ああ私、今回もダメだったな」という気持ちでいたら、最後に私の名前を呼んでいただいたときは思考回路が追いつかなくて。頭が真っ白になるって、本当にこういうことなんだと実感しました。でも、そこから少し時間が経って気持ちの整理がついてきたところで、先輩方が続けて卒業していくすごく大事な時期にこうして選んでいただけたからには、自分のできる最大限のことをしていきたい、自分にはまだ飛び抜けて何かができるものはないかもしれないけど、その中で自分にできることを精一杯やろうという気持ちになりました。
清宮レイ(以下、清宮):私は名前を呼ばれた時、本当に「う……う……ううっ」って感じで(笑)。
全員:(笑)。
清宮:頭は回転していたんですけど、そのとき何を思ったかはあまり覚えていなくて。でも、4期生での選抜発表が終わったあと、あやめが「レイちゃんと一緒にいられる」って泣いて喜んでくれて、それを見て私もウルってきたんです。そのあとのフォーメーション発表で3期生の先輩方3人がフロントに立つことを知って、「私も初選抜だからと甘えていられない。今の自分には成長を求められているんじゃなくて、本当に必要な即戦力として、今頑張らなくちゃいけないんだ」と改めて実感して。それこそ自分が選ばれたこと以上に、白石(麻衣)さんも卒業されて、今やらなくちゃいけないことや求められているものをすごく考えましたね。
ーー確か、この編成は「新しい布陣で戦います」という意思表示なわけですし、そこには実力を伴っている人たちが選ばれたという認識ですものね。
清宮:最初に4期生3人(遠藤、賀喜、筒井)が選ばれた「夜明けまで強がらなくてもいい」のときとは状況が全然違いますし。だからこそ、弱音は吐けないなって(笑)。
ーーそれを満面の笑みで話すのが、心強いですね(笑)。
清宮:ふふふ(笑)。ウジウジ言うよりも、前に出て戦わなくちゃいけないんだなっていう気持ちです。
もう5年目、いつまでも後輩だと言っていられない(梅澤)
ーー一方、梅澤さんは同期の山下美月さん、久保史緒里さんと3人でフロントに並んで立つことに。今回の選抜メンバーは3、4期生の比率が非常に高いですが、この構成を梅澤さん自身はどう感じましたか?
梅澤美波(以下、梅澤):前作の「しあわせの保護色」から10カ月空いてのシングルですし、グループ的にもすごく変化があった期間だったので「次のシングルは勝負というか、大事になるんだろうな」と思っていたから、より選抜発表も緊張しました。選抜発表の空気って本当に異様なんですけど、特に今回は名前を呼ばれたときも「相当覚悟を強く持たなくちゃダメだな」って気持ちがより強くて、今までの選抜発表ともまた違う感じがして。不安はもちろんありましたけど、それ以上に「遠慮しがちな時代はもう終わったな」と思ったんです。
ーー「遠慮しがち」というのは?
梅澤: 3期生3人がフロントで、4期生も選抜に増えた。新しく入ってきた2人(清宮、田村)もいたから、今まで先輩に支えてもらっていたぶん、今度は自分たち3期生が中心に引っ張らなくちゃいけないんだなと。先輩に遠慮しないで、自分たちから率先して動かなくちゃいけないというのはすごく思いました。
ーーそもそも乃木坂46の皆さんは全体的に遠慮がちというか、ガツガツという感じではないですものね。
梅澤:それが良さではあるんですけど、時にはマイナスに作用してしまうことも私自身経験してきたので、それはもうなくさないといけないなと思っています。(中田)花奈さんも卒業されるときに「もう先輩に遠慮とかしなくていいからね?」と言ってくれて、確かにそうだなと思いましたし。3期生はもう5年目、いつまでも後輩だと言っていられないですしね。
ーー5年ってことは、乃木坂46の歴史の半分を担ってきたことになるわけですものね。それこそ4期生も、昨年末に3年目に突入しましたし。
田村:早いなあ(笑)。そう考えると、あっという間ですね。
ーー昨年12月6日には、新4期生を含めた新編成で初の4期生ライブを無観客配信で行いました。僕も配信を観ましたが、皆さん本当に頼もしくなったなと実感しましたよ。
田村:ありがとうございます! 16人という大所帯になったこともあって、パフォーマンス面でも全員が揃える大変さもより大きくなったので、特に今回はそういう面を、みんなが支え合いながら一緒に練習しました。4期生も「指摘したら嫌われちゃうんじゃないか?」とか強く言えない遠慮がちな子が多いんですけど、このリハーサル期間で本当にお互い「ここは絶対に直そう」とか「ここは絶対に合わせよう」と言い合える仲にもなれたので、4期生にとっても成長する機会になったと思います。
清宮:実はスタッフさんから、3期生さんが単独ライブをやられたときの映像を観せていただいて。
梅澤:えっ、初耳なんですけど!? やだ、恥ずかしい(笑)。
清宮:(笑)。スタッフさんから「3期生はこんなに揃っていたんだよ? だから、もっとみんなも汗水たらして頑張らなくちゃ!」って喝を入れられたんですよ。先輩方の思いがたっぷり込められた曲をやらせていただくのに、振りが違っていたり揃っていなかったりするのはすごく失礼だなと思って、慎重にもなりましたし、みんなで本気で揃えようと、表情も今まで以上に意識するようになって。練習時間以外にもみんなで集まったりと、自主的に動けるようになりました。
梅澤:私たちの3年目って、すでに3期生での活動はほとんどなかったんですよね。でも、先日の4期生ライブを観ると、今の4期生には私たちのとき以上に自立性を求められている気がして。それができていることもすごいなと思うし、特にこの2人や選抜組の4期生は選抜での活動もあったので相当大変だったはずなのに、どちらも手を抜かずにやってきたのは本当にタフだなと。両方で学べることもまったく異なるから、どっちも活かせるようになったらすごく心強いなと思います。