『しらスタ』“おしら”に聞く、Da-iCE 花村想太&大野雄大が持つ歌声の秘密 「この音域の2人が揃っているというのは奇跡」

『しらスタ』“おしら”に聞く、Da-iCE 花村想太&大野雄大が持つ歌声の秘密 「この音域の2人が揃っているというのは奇跡」

ダンスとボーカルに通じるリズムの取り方

Da-iCE /「Love Song」Official Dance Practice(New Album『SiX』収録)

ーー反対の歌い方をすることで、花村さんと大野さんのパートの印象も差別化されています。

おしら:大野さんのパートは楽器にノッて体を動かしたくなるようなパート、花村さんは驚きがあるパート、という風にリズムに緩急が生まれますよね。2人が歌い分けるだけで、次々に印象が変わっていくので、ワクワク感が出るんじゃないでしょうか。

ーー歌詞の世界観や『ONE PIECE』にもぴったりですね。一方、21stシングル曲「CITRUS」はテイストが違う曲で、ファンからの反響も大きいです。

おしら:「CITRUS」は、すごくリズムが重い曲ですよね。Da-iCEの楽曲では珍しいな、というのが第一印象でした。そしてラストのサビの1音目、花村さんがDの音から歌い出すんですよね。サビの頭にDの音を持ってくるって、ぶっ飛んでるなって思って(笑)。しかも、アップテンポでロックな曲調ならわかるんですけど、こういったタイプの楽曲のサビの頭がDって……。さらに、その後の〈今未練なんか〉という大野さんのパートの「ま」も同じ音を出してるんですよ。

 でも、大野さんはDに聞こえなくて、本当にすごい(笑)。それと、リズム。この曲は、すごく難しいリズムです。日本語に親しんできて、このリズムをかっこよく取れる人ってあんまりいないはずです。花村さんと大野さんは、ダンスができるから歌えるっていうのが絶対あると思います。日本語って英語みたいに溜めを作れないので、こういうリズムとすごく相性が悪んです。でも2人は体の動きに合わせて、日本語を伸ばしながら上手く扱って歌いこなしてます。踊れる人が歌っているのは大きいですよね。

Da-iCE /「CITRUS」(日本テレビ系日曜ドラマ「極主夫道」主題歌) Music Video

ーー花村さん、大野さん以外が歌いこなすのは難しそうですね。

おしら:歌う時は、自分が思っている5倍くらい唇を使ったほうがいいです。歌をやっている人は全員鏡を見てほしいんですけど、みんな思っている以上に口を使えていないんです。でも、このリズムに日本語を当てはめるためには口を大きく使って日本語を引っ張っていかないといけない。口を大きく使うことで、ちょっとかっこよく歌えるかもしれませんね。

ーー改めて、Da-iCEの楽曲は難しい曲ばかりですね。今挙がった曲以外でおしらさんが気になる曲はありますか。

おしら:僕は「FAKE ME FAKE ME OUT」が好きです。これ、Official髭男dismの藤原(聡)さん提供の曲ですよね。ヒゲダンでもたまにあるタイプの曲ですが、Da-iCEが歌うとすごくかっこいい。MVも好きです。

Da-iCE – 「FAKE ME FAKE ME OUT」Music Video

ーーこの曲もリズムが難しいですね。

おしら:これもリズムが跳ねてますからね。ドラムやったことがあるとか、ダンスやってるとか、リズムに関する感度が相当良くないとかっこよく歌えない。音域が足りていたとしても、この曲は意外と歌えないと思いますよ。

ーー逆に、Da-iCEの楽曲で歌いやすい曲ってあるのでしょうか。

おしら:探してみたんですけど、正直どれも難しいなと(笑)。 androp・内藤崇仁さん提供の「Love Song」は比較的歌いやすいかもしれませんが、全体的にはあまりないと思います。そもそもあのレベルのボーカリスト2人が歌うので、1人で歌うときのブレスの位置も想定されていませんし。

ーーそれだけ花村さんと大野さんが特別なボーカリストということですね。今は、ダンス&ボーカルグループがかなり多くなっていると思いますが、その中でもDa-iCEの2人はボーカリストとしてどういった位置付けにいると思われますか。

おしら:日本のダンス&ボーカルグループって、意外とダンス&ボーカルグループじゃないんですよね。ボーカリストとバックダンサーという構成の方が多いと思うんです。例えば、ジャニーズのSixTONESなんかはしっかり踊りながら歌っているイメージですけど、それでも止まって歌うことが多いですよね。でも、Da-iCEって全員がダンスの役割を担っている。ダンサーであることが前提で、花村さんと大野さんが歌っているというか。もちろん2人も歌う時に止まる時もありますけど、踊ったまま歌うことも多い。これだけきちんとダンス&ボーカルグループであることは結構珍しいと思います。パフォーマンス集団という意味合いが強くて、かつそのボーカリストというのは強いですよね。そして、この音域の2人が揃っているというのは奇跡です。

ーーこの先、花村さんと大野さんに期待したいことがあればおうかがいしたいです。

おしら:音数が少ない、アコースティックなバックサウンドで2人のボーカルを聞いてみたいというのは、イチ視聴者として思います。二人のハモりも色んなバリエーションがありますよね。ダンスができる曲となるとどうしても音数が多くなってくるので、ボーカルの制限もある。でも、2人のボーカルだけに絞って言うと、より2人の歌を聞き込める曲も聞いてみたいです。

ーーもちろん花村さんも大野さんも圧倒的な努力はされていると思うんですが、ボーカル力というのはもともと持っている才能によるところも大きいんでしょうか。

おしら:この2人のレベルだと喉仏の骨の形、周りの筋肉の柔らかさ、声帯のサイズ……と、ある程度歌に向いている喉を持っていると思います。しかも、キャリアも約10年ですよね。加齢や喉の酷使もあるでしょうし、あのハイトーンを10年維持できるのも奇跡です。ハイトーンをキープできないアーティストさんって少なくないんですよ。なのに、お2人がキープできているのはコンディションの管理に相当気を使っているんだろうなって。

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