『May J. W BEST 2 -Original & Covers-』インタビュー

May J.が語る、15周年イヤーに向けた“変化”への意欲「きっとみなさん驚いてくれることになる」

 May J.が、デビュー15周年イヤーの幕開けを飾るベストアルバム 『May J. W BEST 2 -Original & Covers-』を2020年1月1日にリリースする。2015年1月1日にリリースされた『May J. W BEST -Original & Covers-』以来のベストアルバムとなる同作。その間に歌われたオリジナルソング&カバーソングがギュッと詰まった一枚となった。

 2015年以降、May J.は自身で作詞作曲にも積極的にコミットするようになり、L.A.でのレコーディングやオーケストラコンサートの開催、ミュージカル出演など、自身の音楽表現を拡張するような活動を積極的に行ってきた。そんな5年間をMay J.自身がどう捉え、そして15周年イヤーへと歩みを進めるのか。“新しいMay J.”を見せていきたいと強く語る、彼女の本心とは。(編集部)【最終ページに読者プレゼントあり】

自分らしく行動できるようになった5年間

May J.

――『May J. W BEST 2 -Original & Covers-』は、2015年1月1日にリリースされた『May J. W BEST -Original & Covers-』の第2弾作品となります。カバー曲とオリジナル曲をそれぞれ13曲ずつ収録した2枚組となる本作は、この6年間の精力的な活動を物語っていますよね。

May J.:着実に一歩ずつ活動してこられた印象はありますね。『アナ雪(アナと雪の女王)』の「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」の印象が強い人たちからすると地味な動きに見えるかもしれないですけど(笑)、自分としては好きなことを自由に表現できた6年間だったと思います。どんどん肩の荷も下りて、どんどん自分らしく活動できるようになってきたなって。

――2015年まではいろんなことを吸収する時間だったと以前のインタビューでおっしゃっていましたよね。

May J.:そうですね。2015年までの自分は試行錯誤しながらいろんなことにチャレンジしつつ、ファンのみなさんの求めるものにできる限り応えていくスタンスで活動していたと思います。その中で、「あ、こういう表現をするとこうやって響いてくれるんだな」といった発見がたくさんあったんですよね。

――では、そこからの約5年はご自身にとってどんな時間で、何をもたらしてくれたのでしょうか?

May J.:この5年は、もっと自分の深い部分を出すためにはどうしたらいいんだろうって考えながら動くようになりました。それはオリジナル曲にすごくあらわれていると思います。より自分らしい表現をするために、今まで以上に積極的に作詞・作曲を自分でやるようになったので。

――その結晶が2017年にリリースされたオリジナルアルバム『Futuristic』でした。

May J.:はい。あのアルバムでは夢だったL.A.でのレコーディングも実現できましたからね。自分で作詞・作曲した曲を、向こうのミュージシャンと一緒にレコーディングしていく経験によって、自分の作品を届けることに対して今まで以上の責任感が生まれました。それ以降はカバーをたくさん歌ったり、ライブを中心とした活動をしていたので、オリジナル曲に関してはちょっとスローダウンしているところはあるんですけど、でも「ロンド」や「嘘つき、嘘つき」といった曲をリリースするにあたっては、その曲を自分としてどう伝えるべきなのかをより深く考えながら歌うことができていましたね。

――今回のベストアルバムには、この6年でMay J.さんが手に入れた様々な変化が楽曲としてしっかり収められていると思います。ご自身で収録曲たちを眺めてみて、あらためて感じることはありますか?

May J.:いろんな巡りあわせの中で生まれた曲たちが、一つの大きな軌跡を描いているなって思います。バラードはあいかわらず多めですけど(笑)、でもそれぞれの曲が持つストーリーは全然違うし、いろんな表現をしてこれたなって思います。あと、“未来”とか“明日”といったポジティブなワードを使った曲が多い印象もあって。それはやっぱり私自身がそういう人だからだろうなってあらためて思いました(笑)。

――カバーではオリジナル以上に幅広いサウンドアプローチを試みている印象もあります。

May J.:そうかもしれないですね。いろいろなアレンジャーの方とご一緒させてもらうことで、幅広いサウンドに挑戦できている実感はあります。アレンジャーさんによってレコーディングの雰囲気がガラッと変わるのもおもしろくって。中にはミュージシャンの方々と一発録りした曲もあったりするので、学ぶこともすごく多いんですよね。

――本作収録のカバー曲には、「異邦人」「Time To Say Goodbye」「Can’t Take My Eyes Off You」のようにオーケストラアレンジやジャズアレンジの楽曲もありますよね。そういったアプローチを積極的に盛り込むようになったのも、前作からの6年間での変化のような気がします。

May J.:それは本当に大きな変化だと思います。自分にとってオーケストラはすごく大きな挑戦の場所なんですよ。日本でのコンサートはもちろん、2018年にロシアのサンクトペテルブルグで単独のオーケストラコンサートをやれたことは自信にも繋がりましたし、そういう経験が楽曲のアレンジにフィードバックしていくことも多いんですよね。また、ジャズに関しても、ジャズピアニストの佐山雅弘さんとの共演をきっかけに、その息子さんである佐山こうたさんと一緒にライブをするようにもなりましたし、同じくジャズピアニストである小曽根真さんの演奏で歌わせていただく機会があったりとかもして。なので、オーケストラとジャズっていうのは、どちらも並行してこれからも突き詰めていきたいものではあります。ジャズだけのアルバムとかも作ってみたいですしね。

――ジャズというジャンルには元々馴染みがあったんですか?

May J.:小さい頃はそんなに好きなジャンルではなかったんですけど、高校のときにジャズボーカルのグループに入って活動していたので馴染みはあるんですよね。学校にハービー・ハンコックが来たことがあって、放課後にみんなで彼の演奏に合わせて歌ったこともあるんですよ。

――えー、それはすごい体験ですね!

May J.:ですよね(笑)。しかも「誰かソロパートを歌ってくれない?」って言われたときに「はーい!」って手を上げて歌わせてもらいました。そういう経験が今に生かされていると思うと、人生に無駄なことは何一つないんだなって思いますよね(笑)。しかも年齢を重ねていく中で、徐々に声が低くなってきていたりもするので、ジャズに合った雰囲気をより出せるようになっていくのかなっていう期待もあって。そういう部分でも楽しみなんですよね。

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