みゆなのソングライティングの資質、際立った作家性の高さ 10代シンガーソングライターが描く表現の可能性

 Hey! Say! JUMPのニューシングル『Your Song』(通常盤)に収録された「ヒカリサス」という楽曲がある。切なさと解放感を同時に感じさせるメロディ、ギターの響きを活かしたバンドサウンド、葛藤を抱えながらも、光が差す方向に向かって進み続ける姿を描いた歌詞が一つになったこの曲は、これまでのHey! Say! JUMPにはなかったタイプの楽曲だ。歌われているのは思春期特有の絡まった感情だが、俯瞰するような視点から表現することで、現在の彼らの年齢にもしっかりとハマっている。もちろん、青春ど真ん中のリスナーからは、“これは自分たちの曲だ!”という強い共感を得られるはず。つまりこの曲は、Hey! Say! JUMPの新機軸であると同時に、10代後半の(新たな)ファンにアピールできる楽曲というわけだ。「ヒカリサス」の作詞・作曲を手がけたのは、みゆな。2002年生まれ、現在18歳のシンガーソングライターだ。

 ONE OK ROCK、椎名林檎、高橋優、NakumuraEmiなどの影響を受け、中学生の頃からオリジナル曲を書き始めたという彼女。まず記しておきたいのは、ソングライターとしての資質の高さだ。

 たとえば2018年に配信された1stシングル「ガムシャラ」(アニメ『ブラッククローバー』第5クールオープニングテーマ)。エッジの効いたギターを軸にした緻密にして生々しいバンドサウンド、〈どうだっていい理屈ばっか張り付いた/ハリボテの世界を生きてく〉という決意を綴った歌詞がぶつかり合うアッパーチューンだ。10代ならではの複雑な感情を真っ直ぐに描いた楽曲だが、たとえば〈どんな未来も舞うよ 風受けて/自分を追い越すまで〉というラインに象徴されるように、リスナーの頭のなかに映像を呼び起こし、感情とリンクさせる魅力に溢れている。単に自分の気持ちをぶちまけるのではなく、「どうすれば聴き手に届くのか?」「リスナーを惹きつけるためにはどんなフレーズが必要か?」という視点がなければ、こういう曲は生まれないと思う。

みゆな – ガムシャラ【Official Music Video】

 昨年リリースされた「ユラレル」(吉岡里帆主演映画『見えない目撃者』主題歌)も、みゆなのソングライティングセンスを示す楽曲だ。女子高生連続殺人事件をモチーフにした映画『見えない目撃者』の主人公・なつめの心情とリンクし、理不尽な事件に対する怒り、自身への不甲斐なさを描いたこの曲は、みゆなに備わっている“歌の題材と共鳴する力”を強く示している。10代のシンガーソングライターと聞けば、“自分の体験を率直に歌にする”という作風を想像しがちだが、彼女はそれだけに留まらず、自分の外側にあるテーマや人物をリアルで生き生きとした楽曲に導く“作家性の高さ”をすでに獲得しているのだ。

みゆな – ユラレル【Official Music Video】

 みゆなのソングライティングの資質、際立った作家性の高さは、新作『reply』にも強く反映されている。