A.B.C-Z、初主演映画主題歌がオリコンチャート上位に 手練れのプレイヤーによる演奏・編曲と“作詞家”江頭2:50の魅力

 今回は通常盤を聴いていきましょう。カップリングの「また出会える日まで」は、Tommy & Sammyが作詞・作曲・編曲を担当したバラード。Tommy & Sammyとは、ともにシンガーソングライターであるsugarbeansと伊沢麻未によるユニットです。ストリングスやコーラスの配し方、アクセントとしての水の音の入れ方など、随所に職人芸が光っています。バラードという曲調も含めて、メンバーのボーカルの表現力も堪能できます。

 なお、「また出会える日まで」のレコーディングメンバーは、ギターに設楽博臣、ベースに千ヶ崎学(KIRINJI)、ドラムに今村慎太郎、ストリングスに美央ストリングスと猛者が名を連ねています。ピンと来た人は聴いて損のない楽曲です。

 もう1曲のカップリング「Go For All」は、「頑張れ、友よ!」と同様の前向きな楽曲ですが、トラックのビートはテクノ寄り。編曲の生田真心は、ジャニーズ関連の多数の楽曲を手がけてきたほか、AKB48の「ポニーテールとシュシュ」「フライングゲット」などの編曲で有名です。

 さまざまな職人芸の集合体のなかに、江頭2:50を参加させているシングルが『頑張れ、友よ!』だとも言えるでしょう。

■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter

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