声優 駒田航、活躍の裏に隠された挫折や苦悩ーーあらゆる経験を糧に成長してきた軌跡を辿る
駒田が声優を志したきっかけは、吹き替え版の『ターミネーター』。それまで映画を吹き替えで観たことがなかったという駒田は、映画を最後まで観た後に「日本語じゃん!」と気づいて衝撃を受け、そこから声優という職業に惹かれたという。冒頭でも触れたように、駒田のルーツはドイツにある。小学4年生から通ったミュンヘンのインターナショナルスクールでは、語学習得に悪戦苦闘。言葉がわからず「アイドンノー」と言うしかなかった日々が、人生最初で最大の挫折だったと語る(『日経エンタテインメント!』2020年10月号より)。言葉の壁で苦労したこの経験は、今の彼のたくましさを育てた一因だろう。
自分の性格を「果てしなくポジティブ」と称する駒田(参照)。実際、ラジオなどで見せるトークの語り口はいつも堂々としており、リスナーを明るい方へぐいぐい引っ張りだしてくれるような力強さがある。出会いや経験を無駄にはせず、一つ一つを着実に自分のものとして生かしていく駒田。そのバイタリティの高さには、驚かされると同時に背中を押されるような気持ちになる。これからの駒田航がどこで、どのような活躍を見せてくれるのか、予測ができないからこそ楽しみだ。
■満島エリオ
ライター。 音楽を中心に漫画、アニメ、小説等のエンタメ系記事を執筆。rockinon.comなどに寄稿。
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