リリックビデオ再生数1200万回超え、神サイ「夜永唄」ヒットの背景にあるもの ネット経由で伝播したバンド特有の個性

 そんななか、8月14日に「夜永唄」のMVが公開された。主演は俳優の渡邊圭祐。曲に描かれた感情の波が彼の表情の移り変わりで表現されている。YouTubeの概要欄にある柳田のコメントによると、MVのテーマは“「夜永唄」の擬人化”であり、制作の際、リスナーから寄せられたコメントを参考にしたのだそう。SNSやストリーミングでたくさん聴いてもらうためには、CTA(Call To Action/行動喚起)が大切だとすでに語られているが、集まったアクションを材料に新たな作品を作るのもまた、今ならではの創作の在り方といえよう。

神はサイコロを振らない「夜永唄」 【Official Music Video】

 最後に、7月17日にリリースされた新曲「泡沫花火」も素敵なので、そちらも紹介したい。泡沫とは、水面に浮かぶ泡のことであり、儚く消えてしまうものの喩えとしても用いられる言葉。そのことから想像できるように、「夜永唄」に引き続き、「泡沫花火」も切ない恋模様を歌ったバラードだ。夏の風物詩が多数登場する歌詞は全編女性目線。きっとこの関係は長く続かない。そう分かっていながら相手を想う気持ちを、柳田が感傷的に歌う(〈頬を撫でるように〉の消え入りそうなファルセット、〈幼い私〉の「お」をはじめとした「あ行」の発音、〈夏の終わり〉から始まるブロックでの息の吹き込み方・揺らし方が特に絶妙)。歪みのある音は鳴りを潜め、ピアノやストリングスを前面に出したアレンジに仕上げられている。

神はサイコロを振らない「泡沫花火」【Official Lyric Video】

 思うように外出のできない夏だからこそ、夏らしい情緒を薫らせるこの曲は、深く求められることだろう。メジャー第1弾デジタルシングル「泡沫花火」に続く第2弾以降のリリース、今後の展開にも注目だ。

 ■関連情報
『夜永唄』
リリックビデオ
THE HOME TAKE

『泡沫花火』
2020年7月17日(金)配信リリース
配信はこちら
リリックビデオはこちら

『神はサイコロを振らない Streaming Live「理 -kotowari-」at WWW X』見逃し配信(8月31日まで)
新体感ライブ CONNECT

ユニバーサル ミュージック公式ページ
神はサイコロを振らないオフィシャルサイト
神はサイコロを振らないオフィシャルYouTube
神はサイコロを振らないオフィシャルTwitter
神はサイコロを振らないオフィシャルInstagram
神はサイコロを振らないオフィシャルTikTok

関連記事