Twenty★Twenty、ジャニーズ事務所所属75名のチャリティ活動への真摯な想い 「smile」レコーディング映像から感じたこと

Twenty★Twenty『smile』

 8月12日、ジャニーズ事務所所属タレント総勢75名によるユニット「Twenty★Twenty」のチャリティシングル『smile』がリリースされた。特典映像には、ビデオクリップのほか楽曲の世界を絵で表現したリリックビデオ、レコーディングドキュメンタリーを収録。映し出されたリアルな表情には、櫻井和寿(Mr.Children)から託された楽曲、そしてチャリティ活動に向き合う彼らの、真摯な想いが感じられた。

V6、KinKi Kids、嵐…それぞれが届ける歌声

 まず登場したのはV6。坂本昌行の歌唱力、表現力はさすがのもので、狭いレコーディングブースをもステージに変えてしまう。ユニゾンにおいてもとりわけ映える井ノ原快彦の声には、かつてのJ-FRIENDSを思い起こさせる安心感があった。丁寧に言葉を紡ぐ長野博と、Coming Centuryの甘い声。これぞV6だとしっくりくる。25年間、皆が聴いてきた声だ。ビデオクリップでは、三宅健の誠実な表情も印象的だった。

 KinKi Kidsのレコーディングの様子、その表情は、対照的で実に興味深い。ステージでのふるまいと同じく、力いっぱいに歌い上げる堂本光一と、瞳を閉じ、情景をイメージするようにゆるやかに優しく歌う堂本剛。アプローチは異なれど、「届けたい」という想いが、それぞれに強く感じられた。

 嵐は、スタッフとコミュニケーションをとりながら、ときに笑顔をのぞかせ、楽しげな雰囲気でレコーディングを進める。細かな調整を行いながら、テイクを重ねてゆく。なかでも大野智の歌声はやはりクリアで美しく、余韻が耳もとを去らない。

NEWSからKis-My-Ft2まで、個性溢れるレコーディング

 NEWSのレコーディングでは、それぞれが確かな想いを込めて歌い上げていた。細部まで音程を確かめ、歌詞を噛みしめるように、ときに力強く、ときに優しく、想いを乗せてゆく。増田貴久のフェイクには、もはや貫禄さえ感じた。思わず目を奪われてしまう。

 個々の歌唱力が格段に伸びている関ジャニ∞。スタッフと細やかに、楽しげにコミュニケーションをとる姿が印象的だった。思わず笑ってしまったテイクや、エアギターを奏でるシーンも収められ、メイキングでも楽しませてくれる。彼らの歌声は、そうした空間からこそ生まれる、とても温かいものだ。

 KAT-TUNは、それぞれが真剣な表情でレコーディングブースに立っていた。亀梨和也は先輩の声を聴きながら、上田竜也は自分の声とひたすら向き合いながら、中丸雄一は言葉のひとつひとつを丁寧に紡ぎながら。3人とも、本当に優しい声をしている。想いのこもった、ぬくもりのある声だ。

 山下智久は、今回の参加メンバー中、唯一のソロアーティスト。「優しい歌声でいこう」と、相談しながらレコーディングを進めていた。手振りをつけ、歌詞を表現するように歌い込む。カメラを指さす彼の姿は、ビデオクリップのなかでも印象的なシーンだ。

 Hey! Say! JUMPのメンバーは、曲の感想を、歌える喜びを口々に語り、みな嬉しそうにレコーディングに向かっていた。合間には、はじけるような笑顔がこぼれる。大きく全身を使って歌を表現する姿も楽しげで、見ているこちらも笑顔になる。彼ら特有の甘い歌声は、楽曲にジャニーズらしさをもたらす要になっているように思う。

 Kis-My-Ft2はみな、ブースで歌う立ち姿がよく似ている。まっすぐマイクに向かい、真摯な表情を浮かべ、ときに瞳を閉じ、ほんの少し手振りをつける。グループとは不思議なものだ。今回、下ハモを収録している玉森裕太の声が実に良い。年々、歌唱力が高まるばかりでなく、声に、表現に深みが増している。

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