The Individualism of BEYOOOOONDS ~ビヨーンズの個性と発展~
BEYOOOOONDS 平井美葉、グループ随一のハスキーボイス&ダンスが武器に キャラクター性を徹底解説
武器となるハスキーボイス
もちろん平井といえばダンスなのだが、他にもいくつか魅力的な側面が彼女にはある。そのハスキーな声も平井の大きな特徴だろう。アイドルの一般的なイメージとして「甲高く甘い声質」というものがあり、BEYOOOOONDSでもそういう声の持ち主は何人かいるが、そんななかでのハスキーボイスはかえって耳を惹くところがある。BEYOOOOONDS楽曲において平井の存在感を示したポイントといえば、まずはなんといっても「ニッポンノD・N・A!」冒頭での〈Hey YO!/1億2600万人のジャパニーズ〉という煽りセリフパートだろう。この部分を見たことで平井が気になりはじめたというファンも多いのではないだろうか。
前述した『ハロプロダンス学園』の第1回で各メンバーが自己紹介をしていくくだりがあるのだが、平井が声が小さいという噂を聞きつけた司会のタイムマシーン3号から「それじゃ自分の好きな食べ物を最大限の大きな声で叫んでみてよ」と振られ、「タコヤキー!」と小さな声で叫ぶシーンは平井の愛らしいキャラがよく出ていた。
また、これも前述した『ONLY YOUオーディション』組3人のユニット曲「We Need a Name!」は、平井含む3人の歌声がより楽しめる一曲。特に平井は歌い出しパートを任されていたりなど、そのハスキーボイスがBEYOOOOONDSの武器のひとつだということがよくわかる出来栄えとなっている。
毎年春に開催の『ひなフェス』ライブでは、ハロプロメンバーのくじ引きにより選ばれるソロ歌唱コーナーが恒例となっているが、平井は2019年・2020年と2年連続で当選という強運を見せた。去年は「ブギウギLOVE」(カントリー・ガールズのシングル曲)、今年は無観客での開催ではあったが「ガラスのパンプス」(後藤真希のシングル曲)を歌い、1年間の成長が垣間見られた。
アーティスティックな趣味多し
クラシックバレエを長年やっていたり、宝塚が好きだという平井。だからというわけでもないだろうが、愛好するカルチャーの好みがやや渋めなのが彼女の傾向だ。好きな漫画作品には萩尾望都『ポーの一族』(1972年連載開始)、好きな音楽としてはっぴいえんど(1969~72年活動)、好きな映画には『レオン』(1994年公開)や『インターステラー』(2014年公開)を挙げている。『インターステラー』は最近の作品だが、ほかはやや古めで、いずれも評価の高いコンテンツだ。
また、ボールペンで絵を描いたり(参照)、写真を撮ることが趣味だという。前者については「何かが降りてきたときにしか描けない」とのことで、頻繁には描いていないようだ。後者については、以前は空の写真を撮るのが好きだったようだが、最近はBEYOOOOONDSの他メンバーを撮影して、ブログ等へよく掲載している。
さらに平井のアーティスティックな趣味として、作詞作曲が挙げられる。YouTubeなどで公開されている著作権フリーのビートへ、自分で考えたメロディや歌詞などを当てはめるという方式で自作曲の練習をしているそうだ。
なお、平井の利き手は左であり、BEYOOOOONDS内では平井と山﨑夢羽の2人だけが左利きだ。俗に左利きの人は芸術肌だという説もあるが、アーティスティックな平井の根拠のひとつかもしれない。そういえば舞台『リボーン~13人の魂は神様の夢を見る~』で平井はレオナルド・ダ・ヴィンチ役を演じていたが、レオナルドも左利きで有名だ。