Sexy Zone、NEWS、ジャニーズWEST……楽曲提供陣のユニークさに表れるグループのカラー
2月5日に発売されたSexy Zoneの7thアルバム『POP × STEP!?』は「様々なポップソングを『Sexy Zone』というフィルターを通して東京から発信する!」をコンセプトとしている作品だ。その言葉通りバラエティ豊かなポップソングが収録されている本作を支えるのが、ユニークな楽曲提供陣。CHOKKAKUや本間昭光など多くのヒット曲を制作してきた作家だけでなく、自身もアーティストとして活動しているミュージシャンも多く名を連ねている。
「Blessed」を提供したKai TakahashiはLUCKY TAPESというバンドで活動している。シティポップを主に演奏しているが、ブラックミュージックやファンクからの影響も受けているバンドだ。楽器だけでなく打ち込みの音も積極的に使用することで個性的でハイクオリティな楽曲を作っている。その個性は提供作品にも生かされており、「Blessed」はブラックミュージックの要素が加わったオシャレな楽曲になった。
「MELODY」は楽曲提供者であるtofubeatsの個性を強く感じるミドルテンポのハウスミュージック。オートチューンでボーカルにエフェクトがかかった編曲。それはtofubeatsの楽曲の特徴でもある。
本作は、シティポップやハウスミュージックなど音の響きがオシャレな楽曲も多い。とはいえポップスを得意とするミュージシャンだけが提供しているわけではない。普段はロックバンドのメンバーであるBIGMAMAの金井政人とLEGO BIG MORLのタナカヒロキも、作詞でのみ楽曲に参加している。
金井政人が歌詞を提供した「まっすぐのススメ!」はホーンの音が印象的な煌びやかなポップス。疾走感あるバンドサウンドが特徴的なBIGMAMAにはないタイプの楽曲だ。タナカヒロキが歌詞を提供した「HIKARI」はストリングスの演奏によって壮大な楽曲になっている。これもギターが全面に出る曲が多いLEGO BIG MORLにはないタイプの楽曲である。
しかし金井政人もタナカヒロキも前向きで希望を与えてくれる歌詞を、バンドでも多く書いている。BIGMAMAの「My Greatest Treasure」やLEGO BIG MORLの「Re:Union」などでそれは感じる。前向きな歌詞は華やかなポップスと相性が良い。「まっすぐのススメ!」も「HIKARI」もロックミュージシャンの歌詞が持つ隠れたポップ性を活かしたものとなっている。
Sexy Zoneの『POP×STEP!?』は都会的なサウンドや、丁寧にサウンドメイクされたポップスが中心のアルバムだ。J-POPの華やかな部分を引き立てる楽曲が多い。それがSexy Zoneのカラーの一つであり、特に最新作『POP×STEP!?』では顕著に表れている。