King GnuとOfficial髭男dism、人気の理由はメンバーそれぞれの個性にも 『情熱大陸』&『A-Studio』出演から考察

 例えば、『A-Studio』では、番組MCを務める笑福亭鶴瓶が、楢﨑誠(Ba)に対して冒頭で「お酒を飲んできた?」という問いかけをすることで、楢﨑はメンバーの中でもひょんきんな人物という印象を与える一面が切り出されていた。一方、小笹大輔(Gt)は、バンドをするために勉強を頑張っており、東大を目指せるレベルだったというエピソードを語ることで、バンドの中でも、特に真面目な人柄であることを強調するエピソードが引き出されていた。エピソードの捉え方は視聴者ごとに違うとしても、メンバーそれぞれの持つキャラクター性にさらなるスポットが当たっていたこと自体は間違いない。

 King Gnuを取り上げた『情熱大陸』でも、バンドそのものよりもメンバーそれぞれにスポットを当てる尺が長かったように思う。勢喜遊(Dr)と新井和輝(Ba)がKing Gnu以外の場所で演奏するシーンを取り上げ、どういうルーツを持って高い演奏力を身につけ、バンドのサウンドを支えることができているのかを示す場面が映されていた。また、ボーカルの井口理が一人でタクシーに乗っている際に「メンバーそれぞれが自立していくというところまで見えている」と語り、その中で自分は俳優業にチャレンジしている、と語るシーンが放送された。パブリックなバンドのイメージがお茶の間でも確立してきたからこそ、そこから一歩踏み込み、個々のキャラクターを掘り下げるような放送内容であったと言える。

 バンドの様々な側面を丁寧に繰り返し伝えて光を当てることで、メンバーの個性をより立体化させていく。なにより、先に挙げた番組のようにそれぞれの個性やキャラクターをお茶の間にも伝えていることが、2つのバンドの勢いを象徴している。きっと今年の終わりには、今とはまた違う一面を、この2つのバンドは提示しているのだろう。

■ロッキン・ライフの中の人
大阪生まれ大阪育ち。ペンネームにあるのは自身が運営するブログ名から。人情派音楽アカウントと標榜しながら、音楽メディアやTwitterなどで音楽テキストを載せてます。



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