ZICO「Any song」は2020年を代表する1曲となるか? 日本でのSpotifyバイラルチャート急上昇を受けて

 楽曲はリリース直後より韓国でストリームされ続けているのだが、それは、曲が世に出る直前から必然だった。リリース前から、ZICOは歌手のチョンハやMAMAMOOのファサらとともに、TikTokに「#anysongchallenge」のペアダンス動画を掲載。これが彼やコラボ相手のファンのみならず、ティーン層を中心に広がり、国内のアーティストやインフルエンサーも参加した。

 結果的に、同曲はリリース直後から韓国の音楽チャートの1位を席巻したのをはじめ、韓国国内最大の音楽配信サイトMelOnやgenie、FLOで約1カ月間にわたって1位を独占。人気は国外にも飛び火し、アメリカのビルボードチャートの「ワールド・デジタル・ソング・セールス」にも3週連続ランクイン。「#anysongchallenge」はTikTokで7億回再生を突破するなど、グローバルヒットへの道を突き進んでいる。

 それは、ここ日本も例外ではない。日本のTikTokでは「#anysongchallenge」だけではなく、原曲名である「아무노래(アムノレ)」が派生した形で「#アムノレチャレンジ」というハッシュタグとともに拡散し、こちらもK-POPファンだけではなく、より幅広いティーン層に楽曲がリーチしている。

 自身が手がけた楽曲のクオリティもさることながら、SNSでのネットミーム化なども自ら仕掛けるというZICOのプロデュース力が改めて浮き彫りになった今回のヒット。現時点でも現象としてはかなり大きなものだが、この勢いがさらに続くようであれば、「Any song」はおそらく今年上半期、いや、2020年を代表するK-POPソングになるかもしれない。

関連記事