日向坂46、努力が報われる一年に シングルデビューから『紅白』出場決定までを振り返る

 2019年は、日向坂46にとってターニングポイントを迎えた年になったのではないだろうか。けやき坂46から改名し、『キュン』で念願のシングルデビューを果たすと、数々の音楽特番で引っ張りだこに。急速に人気を獲得していき、今ではライブチケットが入手困難になるほどだ。そして年末には『第61回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)や『第70回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)にも初登場。まさにアイドルグループとして最高クラスのデビューイヤーとなったのではないだろうか。本稿では彼女たちが急成長を遂げた2019年を振り返っていきたい。

けやき坂46への卒業と、日向坂46になる決意

日向坂46『こんなに好きになっちゃっていいの?』(通常盤)

 まずは、3月5日と6日に横浜アリーナにて行われた『日向坂46デビューカウントダウンライブ』。前半はけやき坂46のラストライブ、後半は日向坂46のデビューライブといった構成になっており、まさに欅坂46からの完全独立を果たした彼女たちが、“けやき坂46としての感謝”と“日向坂46になる決意”を込めたライブだった。デビュー曲「キュン」も同公演でお披露目。振付は、これまでけやき坂を主に担当していたTAKAHIROからCRE8BOYへと変わり、けやき坂46時代とは異なる方向性を感じさせていた。ちなみに、TAKAHIROが振付した「ときめき草」も表題曲候補にあがっていたという(参照:加藤 史帆 公式ブログ)。もし同曲がデビュー曲になっていたら、日向坂46のグループイメージも変わっていたかもしれない。

三期生・上村ひなのの成長

 今年は三期生の上村ひなのの成長も著しかった。グループとして初のソロ曲「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」が与えられた彼女。今年最後のワンマンライブ『ひなくり2019〜17人のサンタクロースと空のクリスマス〜』(以下、『ひなくり』)で同曲を披露した際には、懸命に1人で歌い踊りきる姿が印象的だった。またパフォーマンスだけでなくバラエティでも特異な存在感を発揮し、グループのなかでもひときわ目を引く。大きな戦力として日向坂46に貢献している上村だが、たった1人の三期生が故に、メンバーから妹のように可愛がられているようだ。そんな彼女の存在は、かわいらしいキャラの柿崎芽実が卒業し、妹キャラの濱岸ひよりが休業に入るというグループ最大のピンチをカバーしていたようにも思う。

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