『吉田山田10周年記念「大感謝祭」』

吉田山田、デビュー10周年をファンとお祝い たくさんの“ありがとう”が飛び交った『大感謝祭』レポ

 まもなく客席からは、「約束のマーチ」の〈どれだけアナタに助けられてきただろう/どれだけ涙流してしまったろう/忘れないアナタがくれた言葉と笑顔/ありがとう胸を張って今歩いて行く〉というフレーズを合唱するファンの声が聞こえてきた。その声に応えるように、吉田山田は2人だけでステージに再び登場。1曲目に『みんなのうた』(NHK総合)で流れ話題となった「日々」を弾き語った。ここで、ステージを彩ったバントメンバー、室屋光一郎(Vl)、濱野喬亮(Dr)、村田昭(Key)、井手上誠(Gt)、高間有一(Ba)も登場する。全員が揃うと、スタッフがステージ上にテーブルを用意。吉田は“やりたかったこと”として、テーブルにグラスやシャンパン、おもちゃをクリスマスパーティのようにセットした。照明もお洒落な雰囲気に変わると、二人は乾杯。それを合図に、アンコール2曲目の「街が夜になる」へ。MCでは、吉田が酔っぱらったようにふざけて観客を笑わせる。会場のテンションが高まったまま、「新しい世界へ」を歌唱。そして、最後はデビュー曲「ガムシャランナー」を演奏する。曲の途中、「この一節を歌ったら終わる……このまま終電を越えてやろうか!」と名残惜しそうな様子を見せた吉田。山田が「みんな愛してるよー!」と伝えると、スクリーンには涙を流すファンの姿も映し出される。

 演奏が終わると、観客からたくさんの「ありがとう」という言葉をかけられた吉田山田。「10年間、本当にありがとうございました」と感謝の言葉を告げ、ステージを後にした。

 終演後には、スクリーンでエンディングムービーを上映。当日、会場前で待っているファンの様子や舞台裏、ライブ中の吉田山田や観客の表情が即時に映し出され、最後は吉田山田からファンに向けたメッセージで締めくくられた。スタートからおよそ3時間以上が経過していることも感じさせないくらい、素晴らしいパフォーマンスと演出によって『大感謝祭』はあっという間に終了。山田が最後の演奏で語ったように、二人はこれからも“新しい景色”をファンに見せてくれるだろう。

(取材・文=苫とり子/写真=松本いづみ、白石達也)

◼︎セットリスト
『吉田山田10周年記念「大感謝祭」』
11月30日(土)中野サンプラザホール
1.魔法のような
2.街
3.RAIN
4.桜咲け
5.僕らのためのストーリー
6.HENSHIN
7.欲望
8.証命
9.笑える
10.おとぎ話
11.水色の手袋
12.希望とキャンディ
13.ララバイ
14.夏のペダル
15.Color
16.未来
17.イッパツ
18.Today,Tonight
19,約束のマーチ

En1.日々
En2.街が夜になる
En3.新しい世界へ
En4.ガムシャランナー

■関連情報
吉田山田オフィシャルサイト

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