indigo la Endの音楽の新たな感じ方を体験 『濡れゆく私小説展』レポート

 indigo la End が10月9日にリリースした5thアルバム『濡れゆく私小説』を表現する展示会『濡れゆく私小説展』を、11月9日・10日、目黒CLASKAにて開催する。

 本展示会では、『濡れゆく私小説』の収録曲が流れる空間の中、川谷絵音自身が撮り下ろした写真を多数展示。その他にも歌詞の朗読動画など、アルバムの歌詞の世界観を展示会という形で改めて体感できる、貴重な機会だ。

 入り口では、本の表紙のようなメインビジュアルが来場者を出迎え、『濡れゆく私小説』の世界に誘っていく。朗読動画では、川谷自身が撮り下ろした写真に合わせ、アルバム収録曲11曲の歌詞が朗読される。テーマは「元恋人から届いた私小説。綴られていたのは、言えなかった言葉たち。」。恋人の様々な表情を切り取ったような写真のスライドショーに、歌詞の朗読が重なり、登場人物への想像が膨らむ作品だ。2人はどんな日々を過ごしていたのか、どうしてこの歌詞にこの写真なのか、など想いを馳せるのも楽しいかもしれない。

 写真展示「濡れゆく私写真」展では、壁いっぱいに『濡れゆく私小説』の歌詞のタイポグラフィが広がる中、川谷が撮影した写真を展示。歌詞を読んでいくと、まさに私小説を読んでいるような感覚になる。また実際に撮影したフィルムカメラのネガも展示されるなど、カメラマン川谷絵音の写真展としても楽しめる。最後にはメンバーの素顔が垣間見えるオフショットも多数展示されているので、必見だ。

 ほかには、「みんなの濡れゆく私小説」として、大きな文庫本のオブジェに、ファン自身がマジックで恋愛エピソードを書き記していくスペースも。好きな人、好きだった人へのひとことでも良いそうだ。そして展示会場内でひときわ目立つのは、実際にジャケット写真が撮影されたという「青い部屋」。「イン・ザ・濡れゆく私小説」と題されたフォトスポットになっており、実際に部屋に入って撮影が可能だ。メンバーと同じポーズでジャケット写真の再現もできるので、服装など工夫したい人は、事前に準備していくのも良いかもしれない。また壁の色もindigo色で美しいため、背景にして撮影するだけでも素敵な一枚が撮れそうだ。

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