山崎はるか、初のソロツアーは“特別な遊園地”に 『ハヤゴト』水蓮寺ルカも登場した東京公演
バンドメンバーの紹介を経て、ポップコーンや風船、ジェットコースターの線路などのモチーフがプリントされたキャストの衣装から一転し、白いロングドレスを身に纏って再登壇した山崎と観客は遊園地のメインともいえるジェットコースターに乗車。EDMのような高揚感をもたらすシンセポップ「Supersonic Mighty Dream」では園内を猛スピードで駆け抜け、ウィスパーボイスが印象的なロックアンセム「Dragon Dance」では、鏡に囲まれた空間をぐるぐると回ってるような感覚に陥った。
山崎はるかに戻って歌うバラードパートでは、楽曲に込めた思いを吐露した。「生まれて初めて作詞に挑戦したんですけども、1stワンマンで“みんなありがとう”っていう曲を歌っても、“いや、今、初めて会ったし……”ってなるかなと思って(笑)。それよりも私の気持ちの根源を知ってもらおうと思って。私はすごく温かい家庭に育って、愛を受けているというのを、今度はみんなにあげるよっていう気持ちを込めました」と語り、「ヒヤシンス」でファンに愛を届け、「金曜日のBambi」では隣に寄り添って元気を分け与えてくれた。
「オレンジ色の夕焼けが見えてきました」という言葉を合図にイルミネーションが輝き始め、夜の遊園地へ。ミラーボールが回る中で「キャラメル」を切なく歌い上げると、山崎はるかの遊園地は閉園の時間を迎えた。
アンコールでは、デビューシングル曲「ゼンゼントモダチ」のパフォーマンスに続き、来年の9月13日に、テーマパークの総本山ともいえる東京ディズニーリゾート内にある舞浜アンフィシアターで2ndワンマンライブを開催することを発表。「2ndワンマン決まったぞ! みんな、来てくれるかな?」と呼びかけると、フロアからは大歓声が沸き起こった。
さらに、パレードを連想させる「おいで Brand-new World!」で楽しかった1日の思い出を振り返るような大合唱がわき起こり、山崎の「最高!」という雄叫びとともに閉幕。バンドメンバーとのラインアップの後、生声で「最後まで走り抜けられてよかったと思います。みんなのおかげだよ。楽しい時間でした。みんなのことが大好きだよ!」と感謝の気持ちを絶叫。「次は舞浜で会いましょう」と再会の約束をして、ゲートを後にしたが、ダブルアンコールの呼びかけが鳴り止まずにカムバック。「もうやる曲ないって知ってるじゃん(笑)。ゆっくりお礼を言いにきたよ。ありがとうね。元気出たかな。明日も、仕事や学校を頑張ろう」とエールを送った。みんなを楽しませたい、元気にしたいという思いは満員の観客に間違いなく伝わったはず。願わくば、1年後と言わず、もっと早いタイミングで、この移動遊園地がさらに全国各地を回って欲しい。
(取材・文=永堀アツオ/写真=マツモトタカユキ)